ご存知のように、FANTAS funding(ファンタスファンディング)は、1口1万円と少額から不動産投資できるサービスです。
運営会社は、ファンタステクノロジー株式会社です。2010年2月に設立され、2018年実績では、売上100億円の実績があります。
ファンタスファンディングのサービスは、2018年11月からスタートしました。
ファンタスファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。「ファンタスファンディングで投資を検討中だけど、そのリスクがあるから躊躇している」という方は多いはずです。
元本保証ではない投資において、どんな投資サービスでも元本割れリスクは生じます。
大切なのは、どういう場合に元本割れする恐れがあるのか、を知ることです。
今回は、ファンタスファンディングのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。
ファンタスファンディングを利用するか否かの参考にしていただけたら、幸いです。
ファンタスファンディングは、優先・劣後出資方式が採用されている
ファンタスファンディングのメリットである、「優先・劣後出資方式」について理解しましょう。
ファンタスファンディングでは、ファンド運用の出資金は、あなた(優先出資:70%~80%)とファンタステクノロジー側(劣後出資:20%~30%)の両者から集められます。
ファンドの元本割れリスク低減や分配金の支払いは、優先出資であなたが優遇されます。
このように、優先と劣後に分ける出資方法を、優先・劣後出資方式と言います。
具体的な元本割れケースは、次項で解説します。
[出典:FANTAS funding]
ファンタスファンディングのファンドが元本割れするケース
どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。
結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。
「FANTAS check PJ 第63号」を例に見ていきましょう。この物件は、運用期間364日、想定利回り3.0%、募集金額2400万円です。
ファンタスファンディングでは、賃料収入から分配金が支払われ、最終的に物件売却したお金で元本償還されます。
下記は、「FANTAS check PJ 第63号」のデータをもとに、元本償還シミュレーションを作成したものです。
このファンドの総出資額は3000万円です。内訳は、優先出資額(あなたを含む投資家)が2400万円、劣後出資額(ファンタステクノロジー側)600万円です。
劣後出資額の調べ方は後述します。
例①~③のケースで見ていきましょう。
例①は、運用終了時点で「物件を3200万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の3000万円を超えています。
あなたとファンタステクのロジー側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、ファンタステクノロジー側の収益になります。
あなたには、別途、利回り3.0%の分配金が支払われます。
例②は、運用終了時点で「物件を2700万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の3000万円を下回っています。損失が300万円です。
ここで、優先・劣後出資方式のメリットが作用します。
損失は、劣後出資額(ファンタステクノロジー側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。
例③は、運用終了時点で「物件を2200万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の3000万円を下回っています。損失が800万円です。
ここでも、優先・劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(ファンタステクノロジー側)から補填されます。
しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の600万円を上回っています。600万円-800万円=200万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。
計算上は、-200万円/2400万円×100%=-8.33%に減ると推測できます。例えば、1口1万円投資していれば、9167円戻ってきます。
簡単にまとめると、劣後出資分(ファンタステクノロジー側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
ファンタステクノロジーでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。
その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、分配金が少なくなります。
劣後出資額を調べる方法
劣後出資額は、ファンタステクノロジーが負担する分です。先述した通り、この劣後出資額分が、あなたの元本割れしない、最大の値下がり幅と言っても良いでしょう。
これを知ることで、どの程度リスクがあるのか参考にできます。
ファンタステクノロジーでは、劣後出資額は総出資額の20%~30%と決まっています。そのため、募集金額(優先出資額)から算出できます。
例えば、募集金額が2400万円のファンドだとします。つまり、2400万円×100%/70%=3000万円が総出資額にあたります。
このうち20%~30%が劣後出資額なので、3000万円×(20%~30%)=600万円~900万円です。
このファンドでは、600万円~900万円までの値下がりであれば、あなたの元本割れはしないことを意味しています。
金額を見ると、優先・劣後出資方式の有用性がわかるかと思います。
正確に何%が劣後出資額なのかは、下記の方法で調べることができます。
会員登録していないと見ることはできません。
1.公式サイトFANTAS fundingにアクセスします。
2.すると、トップ画面が表示されます。「今すぐ会員登録する」→「プロジェクト一覧」に進み、確認したいファンドをクリックします。
ここでは、「FANTAS check PJ 第63号」で説明します。
3.すると、次の画面が表示されます。「成立前書面(PDF)」を開きます。
4.「出資に関する事項」の欄に、劣後出資額が記載されています。
このファンドでは、総出資額3000万円のうち、劣後出資額が600万円(20%)であることがわかります。
まとめ
ファンタスファンディングのファンドでは、劣後出資分(ファンタステクノロジー側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先・劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。
これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。
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