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汐留ファンディングの元本割れリスクを理解していますか?

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

汐留ファンディング,元本割れリスク

ご存知のように、汐留ファンディングは、少額からプロが選定した不動産に投資できるサービスです。

2023年2月にサービスが開始されました。

 

汐留ファンディングを含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。

「汐留ファンディングを検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのではないでしょうか。

元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。

大切なのは「どういう場合に元本割れする恐れがあるのか」を知ることです。

 

本記事では、汐留ファンディングのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。

汐留ファンディングに対する不安を少しでも和らげていただけたら、幸いです。

 

 

 

更新履歴

  • 全体をアップデートしました。

 

 

元本割れリスクに関わる優先劣後出資方式とは?

汐留ファンディングは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。

汐留ファンディング,優先劣後出資方式

[出典:汐留ファンディング]

 

簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。

劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。

つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。

 

優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。

汐留ファンディングの過去ファンドでは、劣後出資割合は9.1%~20.0%で、中央値は15.2%でした。

ファンド名 優先出資割合 劣後出資割合
汐留ファンディング13号(浦安市マンションプロジェクト) 90.9% 9.1%
汐留ファンディング12号(東京都墨田区戸建用地プロジェクト) 90.0% 10.0%
汐留ファンディング11号(千葉市美浜区マンションプロジェクト) 84.8% 15.2%
汐留ファンディング10号(江戸川区松江マンションプロジェクト) 88.4% 11.6%
汐留ファンディング9号(船橋市習志野台マンションプロジェクト) 86.4% 13.6%
汐留ファンディング8号(船橋市マンションプロジェクト) 84.8% 15.2%
汐留ファンディング7号(浦安市マンションプロジェクト) 89.6% 10.4%
汐留ファンディング6号(千葉県浦安市戸建・集合住宅用地プロジェクト) 83.0% 17.0%
汐留ファンディング5号(船橋市金杉区分マンションプロジェクト) 83.0% 17.0%
汐留ファンディング4号(千葉市美浜区区分マンションプロジェクト) 89.0% 11.0%
汐留ファンディング3号(江東区北砂戸建プロジェクト) 83.0% 17.0%
汐留ファンディング2号(習志野市戸建プロジェクト) 80.0% 20.0%
汐留ファンディング1号(大和市中古戸建リノベーションプロジェクト) 83.0% 17.0%
最小値 80.0% 9.1%
最大値 90.9% 20.0%
中央値 84.8% 15.2%
平均値 85.8% 14.2%

 

優先劣後出資割合は、以下の方法で、確認できます。

1.汐留ファンディングにアクセスし、該当ファンドのページを選択します。

 

2.「プロジェクト概要」の欄で、劣後出資割合を確認できます。

汐留ファンディング,劣後出資割合の調べ方

[出典:汐留ファンディング]

 

 

汐留ファンディングが元本割れするケース

どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。

結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。

 

「汐留ファンディング2号(習志野市戸建プロジェクト)」を例に、元本償還シミュレーションを作成しました。

  • 出資総額:2,500万円
  • 募集金額(優先出資額):2,000万円
  • 想定運用期間:6ヶ月
  • 想定利回り:10.0%
  • 優先・劣後出資割合:80%・20%

 

例①~③のケースで見ていきましょう。

汐留ファンディング,元本割れシミュレーション

 

例①は、運用終了時点で「物件を2,800万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の2,500万円を超えています。

あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。

 

例②は、運用終了時点で「物件を2,200万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の2,500万円を下回っています。損失が300万円です。

ここで、優先劣後出資方式のメリットが作用します。

損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。

 

例③は、運用終了時点で「物件を1,900万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の2,500万円を下回っています。損失が600万円です。

ここでも、優先劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。

しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の100万円を上回っています。

500万円-600万円=-100万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。

計算上は、-100万円/2,000万円×100%=-5.0%になると推測できます。例えば、1万円投資していれば、9,500円戻ってくる計算です。

 

簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

汐留ファンディングでは、ファンドによっては保証会社による買取保証がついており、さらに元本割れリスクを低減しています。

また、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。

その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、配当金が少なくなります。

 

 

まとめ

汐留ファンディングでは、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先・劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。

これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。

それぞれ、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは、公式ページをご覧ください。

 

その他、汐留ファンディングに関するトピックは、「不動産クラウドファンディング汐留ファンディングの資産運用ガイド」でまとめていますので、ご覧ください。

 

 

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