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ゴールドクラウドの元本割れリスクを理解していますか?

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

ゴールドクラウド,元本割れリスク

ご存知のように、ゴールドクラウドは、1万円からプロが選定した不動産に投資できるサービスです。

2022年7月にサービスが開始されました。

 

ゴールドクラウドを含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。

「ゴールドクラウドを検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのではないでしょうか。

元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。

大切なのは「どういう場合に元本割れする恐れがあるのか」を知ることです。

 

本記事では、ゴールドクラウドのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。

ゴールドクラウドに対する不安を少しでも和らげていただけたら、幸いです。

 

 

 

更新履歴

  • 全体をアップデートしました。

 

 

元本割れリスクに関わる優先劣後出資方式とは?

ゴールドクラウドは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。

ゴールドクラウド,優先劣後出資方式

[出典:ゴールドクラウド]

 

簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。

劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。

つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。

 

優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。

ゴールドクラウドの過去ファンドでは、劣後出資割合は9.1%~22.7%で、中央値は17.2%でした。

ファンド名 優先出資割合 劣後出資割合
ゴールドエイジあま市AMA(2期) 87.9% 12.2%
ゴールドエイジ津 高茶屋Phase2(2期) 79.4% 20.6%
ゴールドエイジ津 高茶屋Phase1(2期) 79.4% 20.6%
ゴールドエイジ四日市阿倉川Phase2 89.5% 10.5%
ゴールドエイジ四日市阿倉川Phase1 89.5% 10.5%
ゴールドエイジ四日市日永2期 86.6% 13.4%
Gold Life 富田2期316・317号室 77.3% 22.7%
ゴールドエイジ津 高茶屋Phase3 80.0% 20.0%
ゴールドエイジあま市 AMA 90.9% 9.1%
ゴールドエイジ津 高茶屋Phase2 79.4% 20.6%
ゴールドエイジ津 高茶屋phase1 79.4% 20.6%
ゴールドエイジ四日市日永 85.7% 14.3%
Gold Life 富田316・317号室 --- ---
エステシア上前津603号室 --- ---
エステシア上前津701号室 --- ---
最小値 77.3% 9.1%
最大値 90.9% 22.7%
中央値 82.9% 17.2%
平均値 83.7% 16.3%

 

優先劣後出資割合は、以下の方法で、確認できます。

1.ゴールドクラウドにアクセスし、該当ファンドのページを選択します。

 

2.「スキーム」の優先劣後出資割合の欄から確認できます。

ゴールドクラウド,劣後出資割合の確認方法

 

 

ゴールドクラウドが元本割れするケース

どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。

結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。

 

「ゴールドエイジ津 高茶屋Phase2」を例に、元本償還シミュレーションを作成しました。

  • 出資総額:6,300万円
  • 募集金額(優先出資額):5,000万円
  • 想定運用期間:12ヶ月
  • 想定利回り:5.15%
  • 優先・劣後出資割合:79.37%・20.63%

 

例①~③のケースで見ていきましょう。

ゴールドクラウド,元本割れシミュレーション

 

例①は、運用終了時点で「物件を7,300万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の6,300万円を超えています。

あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。

 

例②は、運用終了時点で「物件を5,300万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の6,300万円を下回っています。損失が1000万円です。

ここで、優先劣後出資方式のメリットが作用します。

損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。

 

例③は、運用終了時点で「物件を4,800万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の6,300万円を下回っています。損失が1,500万円です。

ここでも、優先劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。

しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の200万円を上回っています。

1,300万円-1,500万円=-200万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。

計算上は、-200万円/5,000万円×100%=-4.0%になると推測できます。例えば、1万円投資していれば、9,600円戻ってくる計算です。

 

簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

ゴールドクラウドでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。

その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、配当金が少なくなります。

 

 

まとめ

ゴールドクラウドでは、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先・劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。

これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。

それぞれ、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは、公式ページをご覧ください。

 

その他、ゴールドクラウドに関するトピックは、「不動産クラウドファンディング ゴールドクラウドの資産運用ガイド」でまとめていますので、ご覧ください。

 

 

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