ご存知のように、ぽちぽちファンディング(ぽちぽちFunding)は1口1万円と少額で不動産投資できるクラウドファンディングサービスです。
運営会社は、アイディ株式会社です。ぽちぽちファンディングのサービスは、2020年8月に開始されました。
ぽちぽちファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。「ぽちぽちファンディングで投資を検討中だけど、そのリスクがあるから躊躇している」という方は多いはずです。
元本保証ではない投資において、どんな投資サービスでも元本割れリスクは生じます。
大切なのは、どういう場合に元本割れする恐れがあるのか、を知ることです。
今回は、ぽちぽちファンディングのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。
ぽちぽちファンディングを利用するか否かの参考にしていただけたら、幸いです。
ぽちぽちファンディングは、優先・劣後出資方式が採用されている
[出典:ぽちぽちFunding]
ぽちぽちファンディングのメリットである、「優先・劣後出資方式」について理解しましょう。
ぽちぽちファンディングでは、ファンド運用の出資金は、あなた(優先出資者)とアイディ側(劣後出資者)の両者から集められます。
ファンドの元本割れリスク低減や分配金の支払いは、優先出資であるあなたが優遇されます。このように、優先と劣後に分ける出資方法を、優先・劣後出資方式と言います。
優先・劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。
ぽちぽちファンディングのファンドが元本割れするケース
どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。
結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。
ぽちぽちファンディングでは、賃料収入から分配金が支払われ、最終的に物件売却したお金で元本償還されます。
ぽちぽちファンディングは、2020年8月に登録が始まったばかりなので、募集ファンドはありません。
そこで、アイディが運営する「COLEAD」という1口50万円からのクラウドファンディングで募集されていた、アイディステイ河口湖IIIファンドを例に、元本償還シミュレーションを作成しました。
このファンドの条件は次の通りです。
- 募集金額:3200万円
- 想定運用期間:24ヶ月
- 想定利回り:5.0%
- 優先・劣後割合:80%・20%
このファンドの総出資額は4000万円です。内訳は、優先出資額(あなたを含む投資家)が3200万円、劣後出資額(アイディ側)800万円です。
優先出資額=募集金額で、劣後出資額は、総出資額の20%なので、4000万円×20%=800万円と計算できます。
例①~③のケースで見ていきましょう。
例①は、運用終了時点で「物件を4200万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の4000万円を超えています。
あなたとアイディ側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、アイディ側の収益になります。
あなたには、別途、利回り5.0%の分配金が支払われます。
例②は、運用終了時点で「物件を3400万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の4000万円を下回っています。損失が600万円です。
ここで、優先・劣後出資方式のメリットが作用します。
損失は、劣後出資額(アイディ側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。
例③は、運用終了時点で「物件を3000万円で売却」した場合です。この場合、総出資額の4000万円を下回っています。損失が1000万円です。
ここでも、優先・劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(アイディ側)から補填されます。
しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の800万円を上回っています。
800万円-1000万円=-200万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。
計算上は、-200万円/3200万円×100%=-6.25%に減ると推測できます。例えば、1口1万円投資していれば、9375円戻ってくる計算です。
簡単にまとめると、劣後出資分(アイディ側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
ぽちぽちファンディングでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。
その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、分配金が少なくなります。
まとめ
ぽちぽちFUNDINGのファンドでは、劣後出資分(アイディ側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先・劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。
これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。
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