ご存知のように、株式会社FOLIOのROBOPRO(ロボプロ)は、AIによるマーケットデータを活用し、長期に加え、短期パフォーマンス向上も目指したロボアドバイザーです。
2020年1月からサービスが開始されました。
フォリオ・ロボプロに投資を検討中なら、「どんな資産に、どんな比率で投資しているのか(ポートフォリオ)」、「どれくらいリターン(損益)が得られるのか」、事前に知っておきたいですよね。
そのようなあなたのために、フォリオ・ロボプロのポートフォリオ推移、損益の推移を実績をもとにブログで解説します。
フォリオ・ロボプロを利用するか否かの参考にしていただけたら、幸いです。
更新履歴
毎週月曜日にポートフォリオを更新予定です。
- 現在のポートフォリオ(2024年)を更新しました。[2024.11.4]
フォリオ・ロボプロは、どんな資産に投資しているのか?
ロボプロの投資対象は、全世界で、国際分散投資されています。
次の5資産(ETFは8種類)に分散投資されています。
- 株式:米国株、先進国株(日本や欧州)、新興国株
- 債券:米国債券、新興国債券、ハイイールド債券
- 不動産:米国リート
- コモディティ:金
- 現金
株式は、米国、欧州、日本、新興国と全世界に投資されています。
債券は、米国、新興国、ハイイールド債券です。ハイイールド債券とは、高利回りの債券です。その分リスク(価格の変動幅)も高めです。
債券には、日本や欧州が含まれていません。これは、マイナス金利の影響で、持っていてもリターン(利益)が出にくいためと考えられます。
不動産は、米国のみです。日本の不動産もリターンは良いですが、長期的に見ると人口減少なので、不向きと判断されていると考えられます。
コモディティとは、原油やガソリンといったエネルギー、金やプラチナといった貴金属、トウモロコシや大豆などの穀物に投資することを言います。
ロボプロでは、価格変動が安定的な「金」に投資されています。
また、一部を現金で保有しています。
ロボプロのAIは、これらの資産を中長期だけでなく、短期マーケット予測も考慮して毎月ポートフォリオがダイナミックに調整されています。
そのため、従来のロボアドバイザーとは異なり、特定の基本ポートフォリオはありません。
フォリオ・ロボプロのポートフォリオ推移
こちらでは、以下の3つについて解説します。
- 過去のポートフォリオ推移(ロボプロ・リリース前)
- 現在のポートフォリオ推移(ロボプロ・リリース後)
- 最新のポートフォリオの調べ方
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
過去のポートフォリオ推移
ロボプロは、2020年1月から正式リリースされました。
ロボプロリリース前(~2019年)のマーケット環境で、ロボプロのAIが、どのようにポートフォリオを変化させ、リターンを得られたかシミュレートしたものがあります。
次のデータは、2014年11月~2019年7月のロボプロのリターン(緑線)と、一般的なロボアドバイザー(白線)と比較したものです。
[出典:FOLIO]
パッと見て、ロボプロのリターンが、一般的なロボアドバイザーを大きく上回っているのがわかります。
CASE 1~3についてピックアップし、どのようにポートフォリオが変化したか解説します。
CASE 1~3のポートフォリオは、以下の通りでした。
資産分類 | CASE 1 | CASE 2 | CASE 3 |
米国株 | 25.3% | 24.6% | 40.0% |
先進国株 | 11.5% | 0.0% | 2.4% |
新興国株 | 1.2% | 0.0% | 13.0% |
米国債 | 15.9% | 37.1% | 14.0% |
新興国債 | 7.5% | 7.0% | 3.3% |
ハイイールド債 | 5.4% | 0.0% | 0.0% |
不動産 | 0.9% | 31.3% | 20.3% |
金 | 32.2% | 0.0% | 7.0% |
CASE 1(2015年12月)では、債券28.8%と金32.2%と守りのポートフォリオでした。
当時、世界の成長をけん引していた、中国経済の減速が懸念された時期でした。2016年1月~2月に株価が下落しましたが、それを事前に回避するポートフォリオが組まれていました。
CASE 2(2018年6月)では、株価が動かない状態でした。
そのため、好調であった不動産31.3%と比率が高められ、リターンを上げていました。
CASE 3(2019年1月)では、2018年12月の株価の大幅な下落を受けて、株式55.4%と比率が高められていました。株価の回復に合わせ、その恩恵を受ける形になりました。
このように、ロボプロのAIは、状況に合わせポートフォリオをダイナミックに変化させています。
現在のポートフォリオ推移
ロボプロリリース後には、ロボプロのAIがどのように最適ポートフォリオを掲示するか、定期的にモニタリングしています。
2024年のポートフォリオ推移
2024.11.4時点のポートフォリオは、以下の通りでした。
仮に、あなたが下記の日に購入したとしたら、次のポートフォリオで運用がスタートします。
資産分類 | 10/29 | 11/4 | 最小比率 | 最大比率 |
株式 | 50.00% | 50.00% | 0.00% | 50.00% |
債券 | 1.60% | 1.60% | 1.60% | 58.06% |
不動産 | 18.39% | 18.39% | 0.00% | 38.72% |
コモディティ | 30.00% | 30.00% | 21.04% | 30.00% |
推移は、次の通りです。
2023年のポートフォリオ推移
2023年のポートフォリオ推移は、次の通りでした。
資産分類別の最小比率と最大比率を見ると、ポートフォリオの変化量も大きく、そのダイナミックさが伺えました。
特に、不動産(図のグレー)は0.00%と極端なポートフォリオでした。
資産分類 | 最小比率 | 最大比率 | 変化量(最大) |
株式 | 39.82% | 69.38% | 29.56% |
債券 | 0.62% | 30.18% | 29.56% |
不動産 | 0.00% | 0.00% | 0.00% |
コモディティ | 15.85% | 30.00% | 14.15% |
2022年のポートフォリオ推移
2022年のポートフォリオ推移は、次の通りでした。
資産分類別の最小比率と最大比率を見ると、ポートフォリオの変化量も大きく、そのダイナミックさが伺えました。
特に、不動産(図のグレー)は0.00%と極端なポートフォリオでした。
資産分類 | 最小比率 | 最大比率 | 変化量(最大) |
株式 | 48.10% | 68.44% | 20.34% |
債券 | 0.64% | 29.98% | 29.34% |
不動産 | 0.00% | 24.58% | 24.58% |
コモディティ | 4.15% | 30.00% | 25.85% |
2021年のポートフォリオ推移
2021年のポートフォリオ推移は、次の通りでした。
資産分類別の最小比率と最大比率を見ると、ポートフォリオの変化量も大きく、そのダイナミックさが伺えました。
特に、不動産(図のグレー)は0.00%と極端なポートフォリオでした。
資産分類 | 最小比率 | 最大比率 | 変化量 (最大) |
株式 | 24.55% | 69.69% | 45.14% |
債券 | 2.21% | 47.45% | 45.24% |
不動産 | 0.00% | 22.23% | 22.23% |
コモディティ | 6.81% | 30.00% | 23.19% |
2020年のポートフォリオ推移
2020年のポートフォリオ推移は、次の通りでした。
資産分類別の最小比率と最大比率を見ると、2021年と同様にポートフォリオの変化量も大きく、そのダイナミックさが伺えました。
特に、コモディティを50%と半分まで上げてリスクヘッジしていたのが、印象的でした。
資産分類 | 最小比率 | 最大比率 | 変化量 (最大) |
株式 | 28.53% | 69.65% | 41.12% |
債券 | 0.00% | 60.70% | 60.70% |
不動産 | 0.00% | 17.54% | 17.54% |
コモディティ | 1.89% | 50.00% | 48.11% |
最新のポートフォリオの調べ方
ロボプロの良いところの一つに、運用を始める前に、最新のポートフォリオを無料で確認できます。
方法は以下の通りです。
1.ROBOPROにアクセスします。
2.すると、次の画面が表示されます。
「次へ」を選択します。
3.すでに会員登録が済んでいる場合、最新のポートフォリオが表示されます。
フォリオ・ロボプロのリターン実績
ロボプロは、毎月月次レポートが発行されています。
2024.9.30時点のリターン実績は、以下の通りでした。
比較対象として、一般的なロボアドバイザー、及びTOPIXも記載しています。
1ヶ月 | 3ヶ月 | 6ヶ月 | 1年 | 3年 | ロボプロリリース来* | |
ROBOPRO | 0.76% | -0.49% | 7.93% | 21.97% | 51.15% | 89.80% |
一般的なロボアドバイザー | 0.72% | -4.09% | 3.62% | 21.31% | 47.85% | 73.06% |
TOPIX | -2.45% | -5.82% | -3.81% | 13.88% | 30.33% | 52.85% |
*2020.1.15~
ロボプロのリターンは、ロボプロリリース来において、一般的なロボアドバイザーより高かったです。
下記は、ロボプロリリース来から、2024.9.30までの推移を示したものです。
2020年2月~3月や、2021年12月~2022年1月等の下落時の対応が良かったため、結果的に他社よりもリターンが高かったと思われます。
まとめ
ロボプロは、AIによって中長期だけでなく、短期マーケット予測も考慮して毎月ポートフォリオがダイナミックに調整されます。従来のロボアドバイザーとは異なり、特定の基本ポートフォリオはありません。
そのため、ロボプロは、資産配分比率を自分で選ぶことができません。「株式の割合が〇%が良い」、「自分である程度比率をを選びたい」という人には不向きです。
一方、「長期投資目的でロボアドを使っているけど、短期パフォーマンスも気になる」、「他社のロボアドから乗り換え先を検討している」という人にはピッタリです。
ぜひ、公式ページ「ROBOPRO」より最新情報を確認してみましょう。
その他、ロボプロに関するトピックは、「AI搭載ロボアドバイザー フォリオ・ロボプロの資産運用ガイド」でまとめていますので、ご覧ください。
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