
こんにちは。NISA SCHOOLの永松です。本記事は、投資ステージ3の方向けです。
「最大供給量が無制限(無限)の暗号資産を購入して放置しているが、良いのだろうか?」と感じていませんか。
結論から述べれば、年々資産が目減り(インフレ)しているため、放置は良くないです。
私自身、BTC、ETH、SOL、LINK(チェーンリンク)の4銘柄を積立投資しています。これらのうち、ETHとSOLは最大供給量が無制限です。
直近のポートフォリオは、以下の通りです。[2025.11.9時点]
ETHとSOLを合わせて23.7%保有しているため、これらには目減りリスクがあります。

ETHとSOLを例として、どれくらい目減りしているのか、目減りを減らすための解決策を解説します。
ETHとSOLは、どれくらい目減り(インフレ)しているのか?
ご存じの方も多いですが、対象の暗号資産の最大供給量が無制限か否かを調べるには、暗号資産のホワイトペーパー等を確認するか、CoinMarketCapを確認しましょう。
CoinMarketCapであれば、各暗号資産のページで確認できます。
BTCの場合は2,100万枚、ETHは∞(無限)であることが確認できます。

[出典:CoinMarketCap]

[出典:CoinMarketCap]
ETHは、どれくらい目減りしているのか?
ETHは、供給量に上限はないものの、EIP-1559による手数料のバーン(焼却)と、PoSへの移行によるステーキングロックアップによって、実質的にデフレ的な性質(価値向上)を持つ傾向にあります。
EIPー1559(Ethereum Improvement Proposal 1559)の導入前は、ユーザーがマイナー(現在はPoSのためバリデーター)に支払う手数料がすべてマイナーの収益となっていました。
EIPー1559の導入によって、手数料は基本手数料と優先手数料に分類され、基本手数料はすべてバーン、優先手数料がバリデーターの収益になるように仕様変更されました。
ETHの流通量(純発行量)は、「新規発行量(ステーキング報酬)-バーン量(基本手数料)」で算出されます。
ネットワークの利用が活発で「バーン量>新規発行量」の場合はデフレ、利用が低迷し「バーン量<新規発行量」の場合はインフレとなります。
EIP-1559は、供給量に上限がないETHが、需要が高まるほど供給が絞られるという、画期的な経済モデルを確立したと言われています。
しかしながら、運用(ステーキング)に参加しないと、新規発行されたETHを得られない、すなわちデフレ恩恵を受けることができず、実質的にあなたの資産は目減りしています。
現在、どれくらい目減りしているのか確認するには、Ulrta sound moneyというサイトが便利です。
左からバーン量、供給量の成長率、新規発行量を確認できます。
また、左下のTIME FRAMEで対象期間を絞り込むことができます。パンダマークは、MERGE(PoSに変わったアップデート)以降の数値です。
これによれば、MERGE以降、年0.18%インフレていることになります。

[出典:Ulrta sound money]
SOLは、どれくらい目減りしているのか?
SOLも、ETHと同様にバーンの仕組みを持ちますが、ETHよりも明確にインフレの性質を持ちます。
SOLの手数料も、基本手数料と優先手数料に分類されます。基本手数料の50%がバーン、残りの50%と優先手数料がバリデーターの収益になります。そのため、ETHの基本手数料が100%バーンなのと比較すると、バーン率が低いです。
また、SOLのインフレ率は、3つのパラメーターとルールに基づいて自動的に行われます。3つのパラメーターとは、以下の通りです。
| パラメーター | 設定値 | 意味 |
| 初期インフレ率 | 8% | メインネット稼働開始時の年間インフレ率 |
| ディスインフレ率 | -15% | インフレ率を毎年減少させる割合 |
| 長期インフレ率 | 1.5% | インフレ率が最終的に安定する目標値 |
簡単に言えば、毎年-15%ずつインフレ率は下がり、最終的に年1.5%のインフレ率に固定されるということです。
メインネット稼働開始時を2020年3月とすると、以下のようにインフレ率が推移します。
理論上は、2030年以降に1.5%に固定される見込みです。

したがって、ステーキングによる利回りがインフレ率を上回らないと、実質的に価値が希釈されて損します。
現在、実質的なインフレ率は約4.5%と言われています。すなわち、何もしなければ実質的に4.5%あなたの資産が目減りしていることになります。
実質的なインフレ率が、理論値(例:2025年3月なら3.55%)よりも高くなる場合があります。
実質的なインフレ率は「理論上の新規発行量/実際にステーキングされているSOLの量」で算出されるため、ステーキング率が100%未満であれば、実質的なインフレ率も増えます。
例えば、ステーキング率が70%であれば、3.55%/70=5.07%といった具合です。
SOLのインフレ率は、DuneやSolana Beachでおおよそ確認できます。
Duneでは、Supply Net Change and Annualized Inflationの欄で確認できます。2025.8.10時点、インフレ率は4.19%と記載されていました。

[出典:Dune]
Solana Beachでは、ValidatorsのInflation Rewards APYで、過去24時間のインフレ率を確認できます。2025.11.9時点、インフレ率は6.15%と記載されていました。

[出典:Solana Beach]
ETHのインフレ率(MERGE以降)が年0.18%に対して、SOLのインフレ率は6%前後あるので、運用ぜずに寝かせていると、大きな損になっていることを理解しておきましょう。
ETHとSOLの目減りを減らすための解決策
インフレによる目減りを理解したところで、目減りを減らすための解決策を考えていきましょう。
言わずもがなですが、ETHやSOLを保有するなら、ステーキングしましょうということです。
ステーキングできるプラットフォームは複数ありますが、私のおすすめは、ビットポイントです。
理由は、ステーキング報酬が高いこと、ETHとSOLを「日本円で受け取り」を選択できるため税金の処理が楽だからです。
各社のETHのステーキング報酬は、以下の通りです。
ビットポイントが最も高いことが分かります。
| サービス | 期間 | ステーキング報酬(年率)* |
| ビットポイント | 無期限 | 2.93% |
| OKJ | フレキシブル | 1.80% |
| 60日 | 2.25% | |
| コインチェック | 無期限 | 1.90% |
| コイントレード | 無期限 | 2.50% |
| GMOコイン | 無期限 | 2.29% |
*時期によって報酬が異なります。各社サイトより最新情報をご確認ください。
各社のSOLのステーキング報酬は、以下の通りです。
ビットポイントが最も高いことが分かります。
| サービス | 期間 | ステーキング報酬(年率)* |
| ビットポイント | 無期限 | 7.34% |
| OKJ | フレキシブル | 2.28% |
| 30日 | 4.88% | |
| 60日 | 6.88% | |
| コイントレード | 無期限 | 6.00% |
| GMOコイン | 無期限 | 6.19% |
*時期によって報酬が異なります。各社サイトより最新情報をご確認ください。
また、ビットポイントでは、ステーキング報酬を日本円で受け取れます。
暗号資産の利益は、現行の法律では雑所得として確定申告する必要があります。
ステーキング報酬は基本的に暗号資産で支払われます。その報酬額を算出するには、「暗号資産の報酬数量×円単価」で、いちいち算出する必要があります。また、合計の暗号資産の取得単価も算出し直します。
一方、ステーキング報酬を日本円で受け取ると、その金額をそのまま確定申告に利用できるので、非常に便利です。
ただし、日本円で受け取るデメリットは、暗号資産の複利運用ができないことがあります。
個人的には、複利運用よりも申告の利便性や価格下落リスクの回避の方が重要と考えて、日本円での受け取りを利用しています。
まとめ
ETHとSOLは最大供給量が無制限の暗号資産です。これらには、インフレによる資産の目減りリスクがあります。それを回避するために、ステーキングを活用して資産を守っていきましょう。
ETHとSOLの理解及び運用に役立てば、幸いです。