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藤商事は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?

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こんにちは。国内株の配当株投資している永松です。2020.8.8時点、藤商事(6257)は配当株として「有り」と判断して、配当狙いポートフォリオに組み入れています。

 

藤商事の業種分類は、機械です。パチンコ・パチスロ遊技機メーカーです。最近では、サン電子(6736)と提携し、アプリも提供しています。

ホラー系の「リングシリーズ」、人気アニメ「緋弾のアリア」、「喰霊」、「地獄少女」などに定評があります。

パチンコ・パチスロ産業は、規制強化や他の娯楽産業の出現により、ユーザー数が年々減少しています。斜陽産業と言われることもあり、投資対象からはずす方も多いと思います。

しかしながら、レジャー白書2019によると、娯楽産業全体の市場規模70兆9140億円に対し、パチンコ・パチスロ業界は20兆7000億円(28.8%)と依然として第一位です。

ちなみに、観光・行楽は11兆2700億円(15.7%)で、第三位です。

以上の観点からも、今後減少する見込みが高いものの、投資対象としては十分に検討する価値はあると考えてます。

 

「藤商事を、配当株として組み入れるか検討中」という方のため、藤商事の配当分析をまとめています。

あくまで個人的な見解で、銘柄推奨するものではありません。配当株投資の参考になれば幸いです。

 

通常は、次の3点をモニタリング又は分析しています。

  • 業績推移
  • キャッシュフロー推移
  • 配当分析

ただし、藤商事への配当株投資の場合は、少し視点が変わっていて、有利子負債と株主状況も分析しています。

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

 

 

更新履歴

  • 2021年3月期1Q(4月~6月)の決算資料を反映しました。[2020.8.8]

 

藤商事の業績推移

2013年3月期~2020年3月期の売上高、営業利益、当期利益は次の通りです。

売上高は、2015.3期、2018.3期と盛り返すも減少傾向があります。それに伴い、営業利益、当期利益とともに緩やかに減少しています。

直近の2020.3期の当期利益は、-4,719(百万円)と大幅に減少しています。

直近の決算資料(2020.7)では、2021.3期の業績予想が開示されていません。1Qでは、売上高が対前年比-25.4%と大幅に減少しました。

緊急事態宣言の影響で、全国のパチンコ屋さんが休業していたため、その影響はかなり受けました。

パチンコ・パチスロ機には、導入から設置までの期限があります。既存機種の設置期限が1年間延期されたため、新規機種への入替需要が先送りになったことも売上に影響しています。

その一方で、一部規制緩和がされているため、売上の回復にも期待しています。

藤商事,業績推移

 

決算期 売上高 営業利益 当期利益
2013.3 46,991 6,267 3,123
2014.3 41,830 4,229 2,735
2015.3 56,151 7,936 4,812
2016.3 38,166 2,035 1,237
2017.3 32,953 -2,271 -1,944
2018.3 52,314 4,502 2,525
2019.3 27,971 1,337 796
2020.3 25,172 -2,054 -4,719

 

藤商事のキャッシュフロー推移

2013年3月期~2020年3月期の各キャッシュフロー(CF)は次の通りです。

藤商事,キャッシュフロー

 

決算期 営業CF 投資CF 財務CF 現金・現金等価物 フリーCF
2013.3 2,554 -2,679 -1,183 27,431 -125
2014.3 3,657 -2,775 -1,888 26,425 882
2015.3 11,155 -2,722 -1,219 33,638 8,433
2016.3 -2,559 -4,070 -1,220 25,788 -6,629
2017.3 -5 -3,769 -1,219 20,794 -3,774
2018.3 11,440 -3,234 -2,596 26,403 8,206
2019.3 -1,874 -519 -2,312 21,810 -2,393
2020.3 1,854 -1,724 -1,119 20,821 130

 

営業CFは、マイナスの年がいくつかありましたが、直近2020.3期はプラスに戻しています。

現金・現金等価物は、やや減少しつつも安定的に推移しています。

フリーCFは、上下を繰り返していて、安定的ではありません。直近2020.3期はプラスに戻しています。

 

藤商事の配当分析

私が分析しているのは、基本的に次の3点です。

  1. 配当方針
  2. 配当実績と配当成長率
  3. 配当性向(当期利益、フリーCFベース)

配当株投資の対象には、「配当利回り4.5%以上」を条件に銘柄スクリーニングしています。

藤商事の場合、株価683円(2020.8.8終値)で、配当が予想通り年50円であったと仮定すると、配当利回りは7.32%です。

 

配当方針

藤商事の配当方針は、「継続した配当を基本方針」と述べられており、配当性向は具体的な数値では設定されていません。公式サイト「 株主還元について | 株式会社 藤商事 」を参照してください。

直近の決算資料(2020.7)では、配当方針の変更は記載されていません。次期の配当は、前年の同じ年50円が予想されています。

 

配当実績と配当成長率

配当に関する基本情報は次の通りです。

  • 配当回数:年2回
  • 配当権利確定日:9.30(中間配当)、3.31(期末配当)

 

2013.3期~2020.3期の配当実績は、次の通りでした。2021.3期は、年50円が予定されています。

過去8年間は、無配当は一度もなく、継続的に配当が支払われています。

藤商事,配当金

 

直近3年間、2017.3期~2020.3期と2021.3期の配当成長率を算出すると、次の通りです。

決算期 配当金 配当成長率
2017.3 60 ---
2018.3 50 -17%
2019.3 50 0%
2020.3 50 0%
2021.3(予想) 50 0%

 

基本的には、業績に関わらず、年50円で固定されています。2017.3期のみ10円アップされていました。

 

配当性向(当期利益・フリーCFベース)

配当性向は、当期利益ベースとフリーCFベースの2通りで算出しています。

理由は、「 松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか? 」で解説しています。

 

2017.3期~2020.3期の配当性向を算出すると、次の通りです。

発行済み株数は、24,395,500株(2020.3.31時点)で算出しています。算出した数値は、若干、公式サイトとが異なります。

決算期 当期利益ベース フリーCFベース
2017.3 非算出 非算出
2018.3 48% 15%
2019.3 153% 非算出
2020.3 非算出 938%

※数値がマイナスとなるものは、「非算出」と表現しています。

 

基本的には、当期利益ベース、フリーCFベースの配当性向が100%以下か確認する必要があります。

しかしながら、藤商事は特殊で、業績にかかわらず配当金が支払われるため、参考程度に見ておきましょう。

 

有利子負債と株主状況に注目

藤商事は、有利子負債が0円で、無借金企業です。

有利子負債とは、会社が利子をつけて返済しなければならない負債です。いわゆる借金です。

下記は、2013.3期~2020.3期の総資産、自己資本、自己資本比率、有利子負債です。

決算期 総資産 自己資本 自己資本比率 有利子負債
2013.3 54,666 45,779 83.70% 0
2014.3 54,214 47,004 86.70% 0
2015.3 64,694 51,098 79.00% 0
2016.3 59,781 50,693 84.80% 0
2017.3 57,370 47,210 82.30% 0
2018.3 60,230 47,259 78.50% 0
2019.3 53,557 45,729 85.40% 0
2020.3 46,657 40,006 85.70% 0

 

自己資本比率(総資産に対する自己資本の割合)が80%前後と高く、自社の資金で事業活動をできています。

借金の返済に追われて、キャッシュフローが回らないリスクがなく、安定していると考えています。

 

また、藤商事は株主状況にも要注目です。

2020.3期の大株主は、次の通りです。

株主 株数(万株) 比率
松元邦夫 氏 565 23.1%
松元正夫 氏 556 22.8%
(株)松元ホールディングス 290 11.8%
自社(自己株口) 200 8.1%
松元香揚子 氏 70 2.8%
サン電子 29 1.1%
自社従業員持株会 28 1.1%
松元恵子 氏 26 1.0%
吉田嘉明 氏 21 0.8%
SMBC日興証券 17 0.7%

 

松元邦夫 氏は藤商事の代表取締役会長、松元正夫 氏は藤商事の代表取締役副会長、サン電子は提携先、自社従業員持株会と、多くの大株主は、藤商事関連の方々です。

SMBC日興証券は、機関投資家です。

藤商事は、自社関連の特定株で約74%が占められています。結局のところ、配当は自社従業員や関連会社に還元されています。

 

個人が購入できる浮動株は約11%と少ないため、日々の売買数量は少なく、急激な株価の変動も起きにくいかったです。

過去の株価は1000円~1500円で推移していましたが、2020.3のコロナショックを機に583円と上場来最安値になりました。仮に583円で購入していれば、配当利回りは8.57%とかなり高いです。

増配には期待できないため、株価が安い時に購入できれば、その恩恵は十分に受けれれます。

2020.7.22終値でも706円ですので、配当利回りは7.08%とまだまだ魅力的です。さらに、藤商事は純資産多く、PBR(株価純資産倍率)は0.40と低いです。

藤商事に関しては、配当の継続性と共に、株主状況変化には十分に注意を払っておく必要があります。

 

まとめ

私が、無借金企業である、藤商事を配当株として「有り」と判断した理由は次の通りです。

売上高、営業利益、当期利益はやや右肩下がりです。2021.3期は、緊急事態宣言の影響もあり、業績は下がると思われます。

一方で、規制緩和による新機種導入で、売上の回復につながる可能性もあります。

CFはやや不安定な状況が続いています。

配当方針は、「継続的に年50円配当」と考えています。直近の方針変更もなし。

配当実績は、過去8年間無配当はなく、継続性が十分にあります。今後も、業績に関わらず年50円が配当されると予測しています。

配当性向は、現状では参考程度に見ておけば良いと考えてます。それ以上に、株主状況の変化には十分に注意しておきましょう。

以上のことから、安定的に高配当が得られると考え、配当狙いポートフォリオに組み入れても問題ないと判断しました。

 

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