こんにちは。国内株の配当株投資している永松です。2020.8.11時点、あおぞら銀行(8304)は配当株として「有り」と判断して、配当狙いポートフォリオに組み入れています。
あおぞら銀行の業種分類は、銀行業です。
銀行業を中心に、金融商品の販売、投資運用・投資助言業務、ベンチャーキャピタル業務、債券管理慣習業務等を営んでいます。
「あおぞら銀行を、配当株として組み入れるか検討中」という方のため、あおぞら銀行の配当分析をまとめています。
あくまで個人的な見解で、銘柄推奨するものではありません。配当株投資の参考になれば幸いです。
次の3点をモニタリング又は分析しています。
- 業績推移
- キャッシュフロー推移
- 配当分析
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
更新履歴
- 新規作成しました。[2020.8.11]
あおぞら銀行の業績推移
2013年3月期~2020年3月期の売上高、経常利益、当期利益は次の通りです。
売上高は、右肩上がりで推移しています。経常利益と当期利益は、2018.3期以降、減少傾向にあります。
直近の決算資料(2020.7)では、2021.3期の業績予想が開示されており、経常利益は-7.7%の40,000(百万円)、当期利益は+1.3%の28,500(百万円)が予想されています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2013.3 | 118,109 | 41,080 | 40,559 |
2014.3 | 131,834 | 52,186 | 42,328 |
2015.3 | 130,035 | 59,671 | 43,689 |
2016.3 | 124,054 | 55,721 | 43,499 |
2017.3 | 134,704 | 51,764 | 43,849 |
2018.3 | 148,819 | 57,984 | 43,064 |
2019.3 | 160,136 | 47,796 | 36,130 |
2020.3 | 184,406 | 43,330 | 28,142 |
あおぞら銀行のキャッシュフロー推移
2013.3期~2020.3期の各キャッシュフロー(CF)は次の通りです。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2013.3 | 140,863 | 117,499 | -122,500 | 347,736 | 258,362 |
2014.3 | -87,801 | 179,321 | -51,715 | 387,540 | 91,520 |
2015.3 | -139,546 | 291,989 | -39,083 | 500,900 | 152,443 |
2016.3 | 180,160 | -6,014 | -185,339 | 489,707 | 174,146 |
2017.3 | 33,243 | -28,244 | -20,705 | 474,001 | 4,999 |
2018.3 | 227,599 | -211,578 | -21,990 | 468,031 | 16,021 |
2019.3 | 147,285 | -55,862 | -19,710 | 539,743 | 91,423 |
2020.3 | -286,284 | 121,823 | -17,871 | 357,411 | -164,461 |
営業CFは、2015.3期~2019.3期まではプラスで推移していましたが、直近の2020.3期は大幅にマイナスに転じました。
現金・現金等価物は、2019.3期まで安定的に右肩上がりでしたが、2020.3期はやや減少しています。
フリーCFは、2019.3期までプラスで推移していましたが、2020.3期はマイナスに転じました。
あおぞら銀行の配当分析
私が分析しているのは、次の3点です。
- 配当方針
- 配当実績と配当成長率
- 配当性向(当期利益、フリーCFベース)
配当株投資の対象には、「配当利回り4.5%以上」を条件に銘柄スクリーニングしています。
あおぞら銀行の場合、株価1885円(2020.8.11終値)で、配当が予想通り年122円であったと仮定すると、配当利回りは6.42%です。
配当方針
あおぞら銀行の配当方針は、「配当・株主優待制度 | あおぞら銀行」によれば、配当性向50%が設定されています。
直近の決算資料(2020.7)では、配当方針の変更は記載されていません。次期の配当は、前年より下がり年122円が予想されています。第一四半期配当(6.30)は30円と決定されました。その他は未定です。
配当実績と配当成長率
配当に関する基本情報は次の通りです。
- 配当回数:年4回
- 配当権利確定日:6.30、9.30、12.31、3.31
あおぞら銀行は、年4回配当が得られる日本では珍しい銘柄の一つです。
2013.3期~2020.3期の配当実績は、次の通りでした。2021.3期は、年122円が予定されています。
過去8年間は、継続的に配当が支払われています。
※2017.10.1に、普通株式10株→1株に株式統合されています。上記の数値は、それを踏まえて換算しています。
直近3年間、2017.3期~2020.3期と2021.3期の配当成長率を算出すると、次の通りです。
決算期 | 配当金 | 配当成長率 |
2017.3 | 187 | --- |
2018.3 | 184 | -2% |
2019.3 | 154 | -16% |
2020.3 | 156 | 1% |
2021.3(予想) | 122 | -22% |
2018.3期以降、やや減配傾向にあります。あおぞら銀行は、配当性向50%と決まっていますので、当期利益に準じて変動します。
配当性向(当期利益・フリーCFベース)
配当性向は、当期利益ベースとフリーCFベースの2通りで算出しています。
理由は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」で解説しています。
2017.3期~2020.3期の配当性向を算出すると、次の通りです。
発行済み株数は、118,289,418株(2020.3.31時点)で算出しています。算出した数値は、若干、公式サイトとが異なります。
決算期 | 当期利益ベース | フリーCFベース |
2017.3 | 50% | 442% |
2018.3 | 51% | 136% |
2019.3 | 50% | 20% |
2020.3 | 66% | --- |
当期利益ベースでは、50%~66%と100%以下で安全圏内でした。
2019.3期までは、配当方針通り、配当性向50%に設定されていました。2020.3期は、配当性向66%とやや方針以上の支払いがあります。
2021.3期は、予想通り当期利益が28,500(百万円)、配当122円だった場合、計算上配当性向は51%くらいです。配当方針通りに戻ると予想されます。
フリーCFベースでは、2017.3期、2018.3期は100%超と注意水準でした。2020.3期は20%と安全圏内でした。
2021.3期のフリーCFは十分に留意しておきましょう。
まとめ
私が、あおぞら銀行を配当株として「有り」と判断した理由は次の通りです。
売上高は、右肩上がりで推移しています。経常利益と当期利益は、2018.3期以降、減少傾向にあります。
営業CFは、2015.3期~2019.3期まではプラスで推移していましたが、直近の2020.3期はマイナスに転じました。
配当方針は、「配当性向50%」と株主還元が十分に考えられています。直近の配当方針の変更もなし。
配当実績は、過去8年間、無配当はなく、継続性が十分にあります。2021.3期は、既存の配当方針である配当性向50%の水準で、配当が支払われる予定です。
四半期配当なので、3ヶ月に1回の決算発表で、保有するか売却するか検討できます。配当停止、もしくは大幅な減配がされれば、売却を検討します。
以上のことから、6%以上の高配当に期待し、配当狙いポートフォリオに組み入れても問題ないと判断しました。
次回は、11月に決算短信が開示されましたら、本ページの配当分析を更新予定です。
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