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クラウドバンクとは?始める前に知って下さい!

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

※本サイトでは広告を利用しています

クラウドバンク,トピックス

こんにちは。クラウドバンク(Crowd Bank)は、1万円と少額から、金融のプロが選定した国内外の事業に投資できるサービスです。また、金取引もできます。

 

「クラウドバンクとはどんなサービス?」

「少額から、資産運用を始めたい」

「相場に影響されにくい投資がしたい」

「ポートフォリオ(資産配分)の拡大や分散を考えている」

と思うなら、クラウドバンクを知っておいて損はありません。

 

そのようなあなたのために、クラウドバンクを始める前に必ず知っておきたいトピックスを1ページにまとめています。

 

 

更新履歴

  • 全体をアップデートしました。[2025.5.19]

 

 

1.クラウドバンクの運営会社

まず、クラウドバンクのサービス内容を理解する前に、運営会社について理解しましょう。

運営会社は日本クラウド証券株式会社です。

2013年4月に設立され、金融商品取引業としてクラウドファンディング事業と金取引事業を営んでいます。

クラウドバンクのサービスは、2013年12月に始まりました。

 

運営会社で見るべきポイントは、信用性を担保するため、顔と名前がきちんと掲載されていることです。

責任を果たすという表れでもあります。

クラウドバンクでは、運営会社のHPに、代表取締役の安達 哲也氏のお名前とお写真がありました。

クラウドバンク,代表取締役社長

[出典:クラウドバンク

 

また、メンバーとグループ会社のメンバーのお名前とお写真もありました。

 

また、運営会社の財務状況も確認しておきたいところです。

ただし、非上場企業の場合は、開示されていない場合も多いです。その場合は、サービスの運営状況や実績を確認しましょう。

クラウドバンクでは、HP上で財務状況が開示されていました。

 

第27期決算公告(令和6年3月期)を用いて、財務分析のうち、安全性について分析してみました。

一般に、安全性分析は、短期的な安全性の指標として「流動比率」と「当座比率」、財務体質の指標として「自己資本比率」、長期的な安全性の指標として「固定比率」と「固定長期適合率」が用いられます。

クラウドバンクの各指標は以下の通りでした。

  • 流動比率=流動資産/流動負債×100%=5,307,401/3,719,377×100%=143%
  • 当座比率=当座資産*/流動負債×100%=3,999,639/3,719,377×100%=108%
    (*:流動資産のうち、現金及び預金としました)
  • 自己資本比率=株主資本/総資産×100%=1,596,508/5,318,873×100%=30%
  • 固定比率=固定資産/自己資本×100%=11,472/1,596,508×100%=0.7%
  • 固定長期適合率=固定資産/(自己資本+固定負債)×100%=11,472/(1,596,508+2,876)×100%=0.7%

 

流動比率と当座比率は100%を超えているので問題ありません。

自己資本比率は、証券会社では一般に30%以上が目安であるため、30%は問題ないレベルかと思います。

固定比率と固定長期適合率は100%未満で問題ありません。

財務状況は問題ないかと思われます。

 

サービス実績では、後述するファンド募集到達率や実績を踏まえて、現時点では、クラウドバンクを利用しても問題ないと考えています。

 

 

2.クラウドバンクの3つの特徴

クラウドバンクは、ソーシャルレンディング(融資型クラウドファンディング)というサービスです。

ソーシャルレンディングは、事業者が投資家のお金を集めて企業へ融資を行い、投資家が利息の一部を利益として受け取る貸付型クラウドファンディングです。

昨今の値動きの激しいマーケット状況の中、マーケットの影響を受けにくい新しい資産運用として、注目されています。

元本保証ではありません。

クラウドバンク,投資の流れ

 

クラウドバンクの特徴は、以下3点です。

  1. 1万円と少額から投資可能
  2. 国内外の不動産担保型ローンファンドや、再生可能エネルギー発電ファンドを中心にラインナップ
  3. 第一種金融取引業者の登録を受けた運営会社が運営

 

それぞれについて、詳しく見ていきましょう。

 

1万円と少額から投資可能

「ファンドに投資するには、大金が必要なんでしょ」と思いませんか。

いいえ、クラウドバンクでは1万円と少額から事業に投資が可能です。

 

また、クラウドバンクでは、投資の手間もかかりません。

クラウドバンクでは、金融のプロが、事業者の審査、担保設定等を実施しているため、あなたはインターネット上でファンドを選ぶだけで面倒なく投資できます。

 

以下は、ファンドの詳細画面です。

ファンド情報が丁寧にまとめられています。

クラウドバンク,ファンド詳細情報

 

「ホーム」では、プロジェクト概要、対象市場の概況、融資先の特長等がまとめられています。

「ファンド概要」では、募集取扱者、営業者、営業者の財務状況、募集期間、想定運用期間、分配日等がまとめられています。

「運用レポート」では、現在の貸付状況や分配・償還の状況をチェックできます。

「お知らせ」では、当該ファンドに関わるお知らせが記載されています。

「会員限定情報」は、会員登録すると確認できます。

 

国内外の不動産担保型ローンファンドや、再生可能エネルギー発電ファンドを中心にラインナップ

クラウドバンクでは、「不動産担保型ローンファンド」と「再生可能エネルギー発電ファンド」の2種類があります。

不動産担保型ローンファンドは、不動産を担保に設定することで融資に対する保全性を高めたファンドです。

資金需要のある企業に対して不動産の担保価値を裏付けとして融資がされます。万一、貸し倒れや遅延が発生しても、担保物件を処分することで全額を回収できるよう、融資総額を上回る価値があると評価した不動産を担保とします。

クラウドバンク,不動産担保型ローンファンド

 

再生可能エネルギー発電ファンドは、太陽光発電、風力発電、バイオマス発電等に投資するファンドです。

2012年7月から開始した「再生エネルギー固定価格買取制度」を背景に、安定的な売電収益が見込める再生可能エネルギー事業は、投資家から高い注目を浴びています。

クラウドバンク,再生可能エネルギー発電ファンド

 

第一種金融取引業者の登録を受けた運営会社が運営

クラウドバンクは、証券会社(第1種金融商品取引業者)が募集取扱いを行うクラウドファンディングサービスです。

証券会社として、金融商品取引法によって求められるコンプライアンス態勢の確保、自己資本規制比率などの高い財務基準をクリアしながらサービス運営を行っています。

 

第一種と第二種金融取引業者の主な違いは、以下の通りです。

クラウドバンク,第一種金融取引業者

 

純資産及び出資金は5,000万円以上必要です。

株主規制については、第一種は「取締役会及び監査役又は委員会設置会社の株式会社」である必要があり、第二種はこの組織要件がありません。この要件は、業務の適正な遂行や内部統制の強化を目的としており、取締役会や監査役の設置により、経営の透明性や監督機能を確保することが求められていることが背景です。

自己資本規制比率は証券会社の健全性を測る重要な指標です。金融商品取引法において、証券会社は自己資本規制比率を120%以上に保つことが義務付けられています。

これらをクラウドバンクでは、クリアしているため、急な破綻はないと思われます。

 

3.クラウドバンクの利回り分析

あなたが一番気になっているのは、ファンドの利回りと配当ではないでしょうか。

ここでは、想定利回りに基づく分析と、実績利回りに基づく分析を理解しておきましょう。

 

想定利回り分析

クラウドバンクは、非常にコンスタントにファンド募集がなされており、ファンド数が多いです。

そのため、利回り分析は、直近の50ファンドで分析しました。

わかりやすいように、横軸に想定運用期間(ヶ月)、縦軸に想定利回り(%/年)を分布図にしています。

想定運用期間は4ヶ月~13ヶ月、想定利回り1.7%~6.0%で、中央値は10.5ヶ月で5.6%です。

クラウドバンク,想定利回り分析

 

各ファンドについて、最低投資額1万円投資したときの想定配当金(円)についてまとめています。

クラウドバンクでは、1万円投資時に、想定配当金85円~606円が期待できるようです。

ファンド名 想定運用期間(ヶ月) 想定利回り(%) 配当金*
「円投資」オーストラリア不動産ローンファンド第282号 9 6.0 450
太陽光発電ファンド第2913号 4 4.9 163
不動産担保型ローンファンド第949号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第948号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第947号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第946号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第945号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第944号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第943号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第942号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第941号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第940号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第939号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第938号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第937号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第936号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第935号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第934号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第933号 9 6.0 450
不動産担保型ローンファンド第932号 9 6.0 450
「円投資」【米国財務省指定地域開発金融機関】トラックローンファンド第26号 11 3.1 284
太陽光発電ファンド第2912号 5 5.0 208
太陽光発電ファンド第2911号 5 5.0 208
上場企業事業拡大支援ファンド第302号 6 1.7 85
不動産担保型ローンファンド第931号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第930号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第929号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第928号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第927号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第926号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第925号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第924号 13 5.6 606
上場企業事業拡大支援ファンド第301号 6 1.7 85
不動産担保型ローンファンド第923号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第922号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第921号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第920号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第919号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第918号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第917号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第916号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第915号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第914号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第913号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第912号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第911号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第910号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第909号 13 5.6 606
不動産担保型ローンファンド第908号 13 5.6 606
「円投資」オーストラリア不動産ローンファンド第281号 10 6.0 500
最小値 4 1.7 85
最大値 13 6.0 606
中央値 10.5 5.6 ---
平均値 10.6 5.5 ---

*小数点以下、切り捨てで算出

 

実績利回り分析

クラウドバンクでは、個別ファンドの実績利回りは一般開示されておらず、投資した方だけがマイページから確認できるようになっています。

償還済みファンド損益実績は、クラウドバンクの運用実績で開示されています。

クラウドバンク,実績利回り

 

当時は、外貨建てファンドがありました。通常、円建てファンドは想定利回りが変動することは少ないですが、外貨建てファンドは償還時の為替変動による損益が生じます。

そのため、為替損益も含めて+10%以上となるファンドもあった一方、-10%以下となるファンドもありました。

現在は、円建てファンドのみなのです。

 

 

4.クラウドバンクの評判

クラウドバンクを使うか検討しているなら、評判が気になりますよね。

しかし、ネット検索で出てくるのは、個人の見解に基づく主観的な評判が多いです。

そこで、私は客観的な評判を分析するために、「ファンド募集到達率」を用いています。

「ファンド募集到達率」は、私が独自に定義した用語で、募集金額に対する応募金額の割合を指します。

この数値が、融資型クラウドファンディングの評判(人気度)を客観的に判断できるため、最も重要な指標と考えています。

 

過去50ファンドについて、募集金額に対する応募金額の割合「ファンド募集到達率」を分析しました。

募集金額2,500万円~5,000万円に対し、すべてのファンドで募集到達率は100%で成立でした。

ファンド名 募集金額(万円) 応募金額(万円) 募集到達率
「円投資」オーストラリア不動産ローンファンド第282号 4,000 4,000 100%
太陽光発電ファンド第2913号 2,850 2,850 100%
不動産担保型ローンファンド第949号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第948号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第947号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第946号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第945号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第944号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第943号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第942号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第941号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第940号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第939号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第938号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第937号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第936号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第935号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第934号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第933号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第932号 5,000 5,000 100%
「円投資」【米国財務省指定地域開発金融機関】トラックローンファンド第26号 2,500 2,500 100%
太陽光発電ファンド第2912号 4,600 4,600 100%
太陽光発電ファンド第2911号 4,600 4,600 100%
上場企業事業拡大支援ファンド第302号 3,400 3,400 100%
不動産担保型ローンファンド第931号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第930号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第929号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第928号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第927号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第926号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第925号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第924号 5,000 5,000 100%
上場企業事業拡大支援ファンド第301号 3,600 3,600 100%
不動産担保型ローンファンド第923号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第922号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第921号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第920号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第919号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第918号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第917号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第916号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第915号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第914号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第913号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第912号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第911号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第910号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第909号 5,000 5,000 100%
不動産担保型ローンファンド第908号 5,000 5,000 100%
「円投資」オーストラリア不動産ローンファンド第281号 3,000 3,000 100%
最小値 2,500 2,500 100%
最大値 5,000 5,000 100%

 

 

5.クラウドバンクの口座開設と手数料

クラウドバンクでは、以下の手数料はかかりません。

  • 口座開設費用
  • 口座維持費用
  • 出金手数料(最低出金額1,000円以上)

 

デポジット口座への振込手数料(入金手数料)がかかります。

振込手数料が無料の回数がついた銀行口座を利用しましょう。

詳しい口座開設方法は、「最新キャンペーン!クラウドバンクの口座開設方法」をご覧ください。

 

 

6.クラウドバンクのキャンペーン

クラウドバンクでは、定期的にお得なキャンペーンが実施されています。

過去のキャンペーン分析及び最新キャンペーンは、「最新キャンペーン!クラウドバンクの口座開設方法」をご覧ください。

 

 

7.クラウドバンクの確定申告

クラウドバンクの配当金(分配金)は、「雑所得」となり、総合課税扱いとなります。

分配金から20.42%(所得税+復興特別所得税)の源泉徴収をした後、登録されている取引口座に振込されます。

源泉分離課税ではないため、原則ご自身で確定申告が必要です。

ただし、給与所得を1ヵ所から受けていて、給与所得・退職所得以外の所得の合計が20万円以下の方は、確定申告は不要です。

確定申告時には、会社名、会社住所、支払金額、源泉徴収額が必要です。

マイページの右上部のお客様氏名(法人の場合は名称)・IDにカーソルを合わせてメニューを表示し、「各種書類」ページへ移動すると、「期間損益報告書」を表示・印刷して、確定申告時に参照できます。

 

 

まとめ

クラウドバンクは、不動産担保型ローンファンドや、再生可能エネルギー発電ファンドに、1万円と少額から投資でき、想定利回りの配当金に期待できる融資型クラウドファンディングサービスです。

融資型クラウドファンディングには、株式や債券と異なり相場がなく、日々の価格変動を追って、ハラハラする必要はありません。

そのため、相場に影響されにくい投資をしたい方には、クラウドバンクがおすすめです。

また、株式や債券を保有していて、ポートフォリオの拡大や分散のために、想定利回りが決まっているクラウドバンクを利用しても良いでしょう。

クラウドバンクを利用するか否かの参考になれば、幸いです。

さらに詳しい情報は、公式ページをご覧ください。

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