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COZUCHIの元本割れリスクを理解していますか?

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

COZUCHI,元本割れリスク

ご存知のように、COZUCHI(コヅチ)は、1万円と少額からプロが厳選した不動産に投資できるサービスです。

2020年12月から一般投資家向けにサービスが開始されました。

 

COZUCHIを含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。

「COZUCHIを検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのではないでしょうか。

元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。

大切なのは「どういう場合に元本割れする恐れがあるのか」を知ることです。

 

本記事では、COZUCHIのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。

COZUCHIに対する不安を少し和らげていただけたら、幸いです。

 

 

 

更新履歴

・全体をアップデートしました。

 

 

元本割れリスクに関わる、優先劣後出資方式、マスターリース契約、買取保証契約とは?

COZUCHIでは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式、マスターリース契約、買取保証契約を採用しています。

これら3つを簡単に理解しておきましょう。

 

優先劣後出資方式とは?

COZUCHIは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。

COZUCHI,優先劣後出資方式

[出典:COZUCHI]

 

簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。

劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。

つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。

 

優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。

COZUCHIの過去ファンドでは、劣後出資割合は3.4%~77.3%で、中央値は10.5%でした。

ファンド名 優先出資割合 劣後出資割合
代々木駅前開発プロジェクト 76.9% 23.1%
茨城県 つくばみらい市 事業用地 フェーズ2 94.8% 5.2%
中央区銀座 商業ビルⅡ 95.0% 5.0%
渋谷区初台一棟マンション 95.4% 4.6%
南青山開発プロジェクト フェーズ1 追加取得 94.9% 5.1%
高円寺プロジェクト 95.1% 4.9%
中央区銀座 商業ビル 96.6% 3.4%
大田区 南千束 レジデンス用地 95.1% 4.9%
北青山 開発プロジェクト フェーズ2 90.3% 9.7%
千駄ヶ谷 開発プロジェクト フェーズ2 90.1% 9.9%
港区南麻布プロジェクト-ビル2棟- 90.3% 9.7%
港区南麻布プロジェクト-区分マンション- 90.1% 9.9%
港区南麻布プロジェクト-底地- 89.9% 10.1%
相模原リニア開発残土受入れプロジェクト フェーズ3 90.0% 10.0%
渋谷区広尾底地フェーズ3 85.0% 15.0%
京都"ANAクラウンプラザホテル” バリューアッププロジェクト フェーズ2 90.2% 9.8%
渋谷区道玄坂プロジェクト 82.4% 17.6%
南青山開発プロジェクト フェーズ1 92.6% 7.4%
渋谷区松濤 一棟レジデンス 62.4% 37.6%
大船 マンション用地 プロジェクト 87.3% 12.7%
京都 ANAクラウンプラザホテル バリューアッププロジェクト 敷地共有持分 追加買取 90.8% 9.2%
代々木公園 プロジェクト 93.0% 7.0%
京都“HOTEL CANATA KYOTO” 89.9% 10.1%
横浜 元町・中華街 プロジェクト 88.1% 11.9%
栃木県日光市 ホテル開発素地 88.8% 11.2%
広尾区分店舗 フェーズ3 75.0% 25.0%
六本木事業用地Ⅱ フェーズ3 89.3% 10.7%
茨城県つくばみらい市 事業用地 90.4% 9.6%
稲村ケ崎開発プロジェクトフェーズ2 72.2% 27.8%
京都 ANAクラウンプラザホテル 89.6% 10.4%
箱根町 強羅 事業用地 89.7% 10.3%
千駄ヶ谷 開発プロジェクト フェーズ1 90.3% 9.7%
北青山 開発プロジェクト フェーズ1 94.3% 5.7%
目黒区東が丘レジデンス 94.3% 5.7%
西麻布 一棟マンション フェーズ2 84.8% 15.2%
相模原 リニア開発プロジェクト フェーズ2 90.0% 10.0%
虎ノ門 再開発プロジェクト 追加買取ファンド 89.2% 10.8%
新宿区〈曙橋〉事業用地 フェーズ1 追加買取ファンド 90.0% 10.0%
渋谷区広尾底地プロジェクトフェーズ2 90.2% 9.8%
世田谷区 下馬 90.9% 9.1%
新橋 事業用地Ⅱ 94.3% 5.7%
新橋 事業用地Ⅰ 94.9% 5.1%
神宮前 開発プロジェクト 88.2% 11.8%
渋谷駅前開発プロジェクト 94.3% 5.7%
自由が丘 一棟ビル 85.7% 14.3%
広尾 一棟ビル 90.0% 10.0%
新宿区〈曙橋〉事業用地 追加買取 89.4% 10.6%
市ヶ谷 区分オフィス 89.5% 10.5%
市ヶ谷 区分店舗 89.5% 10.5%
湯島 事業用地 88.0% 12.0%
秋葉原 事業用地 90.0% 10.0%
代々木公園 事業用地 追加取得ファンド 77.4% 22.6%
伊東市川奈 リゾート開発用地<EXITプラス>フェーズ2 75.8% 24.2%
虎ノ門 再開発プロジェクト フェーズ1 88.2% 11.8%
新宿区〈曙橋〉事業用地 フェーズ1 77.8% 22.2%
六本木 事業用地II 88.9% 11.1%
代々木公園 事業用地 77.4% 22.6%
広尾 区分店舗II 75.0% 25.0%
稲村ヶ崎開発プロジェクト 75.8% 24.2%
学芸大学 EXITファンド 57.2% 42.8%
銀座 EXITファンドⅡ 90.0% 10.0%
渋谷区広尾借地プロジェクト 88.7% 11.3%
西麻布 一棟マンション 88.6% 11.4%
相模原 リニア開発プロジェクト 90.0% 10.0%
銀座 EXIT 90.0% 10.0%
渋谷区広尾 底地プロジェクト 91.4% 8.6%
六本木事業用地Ⅱ 94.1% 5.9%
渋谷区神泉エリア 開発プロジェクト 91.7% 8.3%
下赤塚 一棟マンション 92.6% 7.4%
中央区八丁堀 開発用地 82.4% 17.6%
渋谷区神泉エリア 区分店舗 90.0% 10.0%
平塚 一棟マンション 80.0% 20.0%
豊島区目白 区分マンション 80.0% 20.0%
品川駅前 再開発エリア3区分レジ 95.0% 5.0%
六本木 事業用地 80.0% 20.0%
江東区東陽町 区分マンション 80.0% 20.0%
伊東市川奈 高級リゾート開発用地 82.0% 18.0%
三宿エリア複合ビル 45.0% 55.0%
田端 EXITファンドI 22.7% 77.3%
品川区 五反田Ⅱ 56.7% 43.3%
広尾 区分店舗 75.0% 25.0%
練馬区 武蔵関I 61.6% 38.9%
神奈川県 武蔵新城1 34.9% 65.1%
世田谷区 経堂II 38.1% 61.8%
神奈川県 茅ヶ崎I 80.0% 20.0%
最小値 22.7% 3.4%
最大値 96.6% 77.3%
中央値 89.5% 10.5%
平均値 84.0% 16.0%

 

優先劣後出資割合は、以下の方法で確認できます。

1.COZUCHIにアクセスし、該当ファンドを選択します。

 

2.「プロジェクト情報」の区分情報の中に、劣後出資割合の記載があります。

COZUCHI,劣後出資割合の調べ方

 

マスターリース契約とは?

また、COZUCHIでは、安定的な配当を実現するため、マスターリース契約を採用しています。

マスターリース契約とは、簡単に言うと、賃料保証です。物件運用時の空室による賃料収入減に対するリスクを低減しています。

COZUCHIでは、リーシングリスク(賃貸物件において、建物完成後もテナントが決まらず見込み通りの収入を上げることができないリスク)が高いと判断される場合に、マスターリース契約が行われる場合があります。

 

買取保証契約とは?

さらに、物件の買取保証契約を採用しています。

キャピタルゲイン重視型の配当は、対象物件を売却収益から支払われる仕組みです。

売却先が見つからないリスクを低減するために、あらかじめ売却先を決定する、買取保証契約が行われる場合があります。

過去ファンド「伊東市川奈 高級リゾート開発用地<EXITプラス>」では、この買取保証契約が適用されており、想定利回り通りのキャピタルゲインが得られるように設計されていました。

 

 

COZUCHIのが元本割れするケース

どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。

結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。

 

「神奈川県 武蔵新城 I」ファンドを例に、元本償還シミュレーションを作成しました。

[注:わかりやすくするため、公式ページ記載のものと若干異なります。]

本ファンド概要は次の通りです。

  • 出資総額:38,400万円
  • 募集金額(優先出資額):13,400万円
  • ファンドタイプ:キャピタルゲイン重視型
  • 想定運用期間:6ヶ月
  • 想定利回り:10.0%
  • 優先・劣後出資割合:34.9%・65.1%

 

例①~③のケースで見ていきましょう。

COZUCHI,元本割れシミュレーション

 

例①は、運用終了時点で「物件を43,400万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の38,400万円を超えています。

あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。

 

例②は、運用終了時点で「物件を33,400万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の38,400万円を下回っています。損失が5,000万円です。

ここで、優先・劣後出資方式のメリットが作用します。

損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。

 

例③は、運用終了時点で「物件を11,400万円で売却」した場合です。

この場合、出資総額の38,400万円を下回っています。損失が27,000万円です。

ここでも、優先・劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。

しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の25,000万円を上回っています。

25,000万円-27,000万円=-2,000万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。

計算上は、-2,000万円/13,400万円×100%=-14.9%になると推測できます。例えば、1口1万円投資していれば、8,507円戻ってくる計算です。

 

簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

COZUCHIでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。

その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、配当金が少なくなります。

 

現時点では、元本割れしているファンドは0件でした。

詳しくは、「COZUCHIは怪しい?ファンドの実績利回りで判断しよう」でまとめていますのでご覧ください。

 

 

まとめ

COZUCHIでは、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先・劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。

これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。

COZUCHIでは、安定配当狙いができる「インカムゲイン型」に加え、売却益による高配当狙いができる「キャピタルゲイン重視型」のファンドがあります。

それぞれ、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは、公式ページをご覧ください。

 

その他、COZUCHIに関するトピックスは、「COZUCHIとは?始める前に必ず知って下さい!」でまとめていますので、ご覧ください。

 

 

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