ご存知のように、ティーズファンディング(T's Funding)は、少額からプロが選定した不動産に投資できるサービスです。
2022年6月にT's Fundingのサービスが開始されました。
T's Fundingを含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。
「T's Fundingを検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのでは。
元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。
大切なのは、どういう場合に元本割れする恐れがあるのか、を知ることです。
本記事では、T's Fundingのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。
T's Fundingに対する不安を少しでも和らげていただけたら、幸いです。
更新履歴
- 全体をアップデートしました。
元本割れリスクに関わる優先劣後出資方式とは?
T's Fundingは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。
[出典:T's Funding]
簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。
劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。
つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。
優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。
T's Fundingの過去ファンドでは、劣後出資割合は10.0%~90.4%で、中央値は42.7%でした。
ファンド名 | 優先出資割合 | 劣後出資割合 |
T's Funding T-24号ファンド | 61.0% | 39.0% |
T's Funding T-23号ファンド | 66.6% | 33.4% |
T's Funding T-22号ファンド | 58.3% | 41.7% |
T's Funding T-21号ファンド | 61.7% | 38.3% |
T's Funding T-20号ファンド | 57.1% | 42.9% |
T's Funding T-19号ファンド | 52.9% | 47.2% |
T's Funding T-18号ファンド | 61.9% | 38.1% |
T's Funding T-17号ファンド | 53.8% | 46.2% |
T's Funding T-16号ファンド | 9.6% | 90.4% |
T's Funding T-15号ファンド | 51.0% | 49.0% |
T's Funding T-14号ファンド | 57.5% | 42.5% |
T's Funding T-13号ファンド | 66.3% | 33.7% |
T's Funding T-12号ファンド | 33.3% | 66.7% |
T's Funding T-11号ファンド | 51.1% | 48.9% |
T's Funding T-10号ファンド | 48.0% | 52.1% |
T's Funding T-9号ファンド | 63.6% | 36.4% |
T's Funding T-8号ファンド | 90.0% | 10.0% |
T's Funding T-7号ファンド | 38.3% | 61.7% |
T's Funding T-6号ファンド | 51.8% | 48.2% |
T's Funding T-5号ファンド | 46.0% | 54.0% |
T's Funding T-4号ファンド | 69.9% | 30.1% |
T's Funding T-3号ファンド | 69.2% | 30.8% |
T's Funding T-2号ファンド | 20.0% | 80.0% |
T's Funding T-1号ファンド | 90.0% | 10.0% |
最小値 | 9.6% | 10.0% |
最大値 | 90.0% | 90.4% |
中央値 | 57.3% | 42.7% |
平均値 | 55.4% | 44.6% |
優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。
1.T's Fundingにアクセスします。
2.該当ファンドページの、「分配シミュレーション」を開くと劣後出資割合を確認できます。
T's Fundingが元本割れするケース
どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。
結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。
「T's Funding T-8号ファンド」を例に、元本償還シミュレーションを作成しました。
- 出資総額:4,500万円
- 募集金額(優先出資額):4,050万円
- 想定運用期間:5ヶ月
- 想定利回り:7.4%
- 優先・劣後出資割合:90%・10%
例①~③のケースで見ていきましょう。
例①は、運用終了時点で「物件を5,000万円で売却」した場合です。
この場合、出資総額の4,500万円を超えています。
あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。
例②は、運用終了時点で「物件を4,200万円で売却」した場合です。
この場合、出資総額の4,500万円を下回っています。損失が300万円です。
ここで、優先劣後出資方式のメリットが作用します。
損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。
例③は、運用終了時点で「物件4,000万円で売却」した場合です。
この場合、出資総額の4,500万円を下回っています。損失が500万円です。
ここでも、優先劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。
しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の450万円を上回っています。
450万円-500万円=-50万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。
計算上は、-50万円/4,050万円×100%=-1.23%になると推測できます。例えば、1万円投資していれば、9,877円戻ってくる計算です。
簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
T's Fundingでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。
その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、配当金が少なくなります。
まとめ
T's Fundingでは、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。
あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。
これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。
それぞれ、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは、公式ページをご覧ください。
その他、T's Fundingに関するトピックは、「これ1本でわかる!ティーズファンディングの資産運用ガイド」でまとめていますので、ご覧ください。
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