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えんファンディングの元本割れリスクを理解していますか?

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

※本サイトでは広告を利用しています

えんファンディング,元本割れリスク

ご存知のように、えんfunding(えんファンディング)は、1万円と少額からプロが厳選した不動産に投資できるサービスです。

2021年7月にサービスが開始されました。

 

えんファンディングを含め、不動産クラウドファンディングのデメリットは、元本割れリスクがあることです。

「えんファンディングを検討中だけど、元本割れがコワいから躊躇している」という方もいるのではないでしょうか。

元本保証ではない投資において、どんなサービスでも元本割れリスクは生じます。

大切なのは「どういう場合に元本割れする恐れがあるのか」を知ることです。

 

本記事では、えんファンディングのファンドが元本割れするケースを丁寧に解説します。

えんファンディングに対する不安を少しでも和らげていただけたら、幸いです。

 

 

 

更新履歴

  • 全体をアップデートしました。

 

 

元本割れリスクに関わる優先劣後出資方式とは?

えんファンディングは、元本割れリスクの低減のため、優先劣後出資方式を採用しています。

えんファンディング,優先劣後出資方式

[出典:えんファンディング]

 

簡単に言うと、ファンド出資時に、あなた(優先出資者)と運営会社等(劣後出資者)の両者からお金を集め、収益分配や元本償還に優先順位をつける仕組みです。

劣後出資者が売却損を先に負担することになるので、仮に物件の売却価格が想定価格を下回っても、優先出資は元本割れしにくいことになります。

つまり、劣後出資割合が高い方が元本割れしにくくなります。

 

優先劣後出資の割合は、各ファンドで異なります。

えんファンディングの過去ファンドでは、劣後出資割合は20%~30%で、中央値は20%でした。

ファンド名 優先出資割合 劣後出資割合
えんfunding 第35号ファンド【平尾】 80% 20%
えんfunding 第34号ファンド【祇園】 80% 20%
えんfunding 第33号ファンド【薬院】 80% 20%
えんfunding 第32号ファンド【博多駅東】 80% 20%
第31号ファンド【天神FOCUS】 80% 20%
第30号ファンド【博多駅前】 80% 20%
第29号ファンド【天神STAGE】 80% 20%
第28号ファンド【薬院LUCE】 80% 20%
第27号ファンド【大手門】 80% 20%
第26号ファンド【祇園】 80% 20%
第25号ファンド【博多Rey】 80% 20%
第24号ファンド【平尾】 80% 20%
第23号ファンド【祇園】 80% 20%
第22号ファンド【天神南】 80% 20%
第21号ファンド【博多駅前】 80% 20%
第20号ファンド【大橋】 80% 20%
第19号ファンド【博多駅東】 80% 20%
第18号ファンド【薬院】 80% 20%
第17号ファンド【県庁前】 80% 20%
第16号ファンド【住吉】 80% 20%
第15号ファンド【博多駅南】 80% 20%
第14号ファンド【祇園】 70% 30%
第13号ファンド【ベイサイド】 80% 20%
第12号ファンド【GRAN博多駅前】 80% 20%
第11号ファンド【薬院】 80% 20%
第10号ファンド【博多駅前】 80% 20%
第9号ファンド【平尾】 80% 20%
第8号ファンド【大橋】 80% 20%
第7号ファンド【大橋】 80% 20%
第6号ファンド【博多】 80% 20%
第5号ファンド【香椎】 80% 20%
第4号ファンド【大手門】 80% 20%
第3号ファンド【ベイサイド】 80% 20%
第2号ファンド【天神】 80% 20%
第1号ファンド【博多駅前】 80% 20%
最小値 70% 20%
最大値 80% 30%
中央値 80% 20%
平均値 80% 20%

 

優先劣後出資割合は、以下の方法で、確認できます。

1.えんファンディングにアクセスし、該当ファンドのページを選択します。

 

2.「プロジェクト概要」の出資割合で、劣後出資割合を確認することができます。

えんファンディング,劣後出資割合の調べ方

[出典:えんファンディング]

 

 

えんファンディングのファンドが元本割れするケース

どういう場合に元本割れするのか、ケースを見ていきましょう。

結論から言うと、物件が想定以上に安く売却された時、元本割れします。

 

「第1号ファンド【博多駅前】」を例に、元本償還シミュレーションを作成しました。

このファンドの概要は次の通りです。

  • 総出資額:1,680万円
  • 募集金額:1,344万円
  • 想定運用期間:3ヶ月
  • 想定利回り:9.0%
  • 優先・劣後割合:80%・20%

 

例①~③のケースで見ていきましょう。

えんファンディング,元本割れシミュレーション

 

例①は、運用終了時点で「物件を1,880万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の1,680万円を超えています。

あなたと運営会社側の出資分は、元本割れしません。売却で得られた利益は、出資者の利益になります。

 

例②は、運用終了時点で「物件を1,480万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の1680万円を下回っています。損失が200万円です。

ここで、優先劣後出資方式のメリットが作用します。

損失は、劣後出資額(運営会社側)から補填されます。そのため、あなたの出資分は元本割れしません。

 

例③は、運用終了時点で「物件を1,300万円で売却」した場合です。

この場合、総出資額の1,680万円を下回っています。損失が380万円です。

ここでも、優先劣後出資方式が作用するため、損失は劣後出資額(運営会社側)から補填されます。

しかし、例②と違い、損失が劣後出資額の336万円を上回っています。

336万円-380万円=-44万円分は、あなたの出資分にも影響があります。この場合に元本割れします。

計算上は、-44万円/1,344万円×100%=-3.27%に減ると推測できます。例えば、1口1万円投資していれば、9,673円戻ってきます。

 

簡単にまとめると、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

えんファンディングでは、元本割れしないように市場状況によって、早期売却・早期償還という戦略が取られる場合もあります。

その場合は、元本割れしくにくいですが、運用期間が想定より短くなるので、配当金が少なくなります。

 

 

まとめ

えんファンディングでは、劣後出資分(運営会社側)を超える損失が出ると、あなたの出資分は元本割れします。

あなたの元本割れリスクを低減させるため、優先劣後出資方式が採用され、場合によっては早期売却・早期償還がされています。

これらのことを踏まえ、あなたが許容できるリスクか判断しましょう。

それぞれのファンドで、リスクとリターンが異なりますので、詳しくは公式ページをご確認ください。

 

その他、えんファンディングに関するトピックは、「不動産クラウドファンディングえんファンディングの資産運用ガイド」でまとめていますので、ご覧ください。

 

 

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