こんにちは。国内株の配当株投資している永松です。
2021.7.24以降、ソフトバンク(9434)は配当株として「有り」と判断して、配当狙いポートフォリオに組み入れています。
ソフトバンクの業種分類は、通信・情報です。
ソフトバンクと聞くと、スマートフォン・携帯電話会社と思いがちですが、色々な事業を行っています。
法人向けにはソリューション/クラウド・AI・IoT・ロボット、ヤフー関連ではPayPay決済サービスやPayPay証券、新領域としてはタクシー配車プラットフォーム「DiDi」、コミュニティ型ワークスペース「wework」、次世代モビリティサービス「MONET」など多岐に渡ります。
成長戦略「BEYOND CARRIER」として、通信を進化させ、あらゆるモノを繋ぎあわせ、想像を超えた新しい社会が目指されています。
「ソフトバンクを、配当株として組み入れるか検討中」という方のため、ソフトバンクの配当分析をまとめています。
あくまで個人的な見解で、銘柄推奨するものではありません。配当株投資の参考になれば幸いです。
更新履歴
- 2023年3月期の四半期決算チェックを更新しました。[2022.11.19]
四半期決算チェック
ソフトバンクの業績推移
2020年3月期~2022年3月期の売上高、経常利益、当期利益は次の通りです。
売上高について、対前年比で、2020.3期→2021.3期は+7.1%、2021.3期→2022.3期は+9.3%と伸ばしていました。
当期利益も、対前年比で、2020.3期→2021.3期は+3.8%、2021.3期→2022.3期は+5.3%と伸ばしていました。
2023.3期の業績予想では、売上高は+3.7%の5,900,000百万円、当期利益は+2.4%の530,000百万円が見込まれています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2020/03 | 4,861,247 | 811,195 | 473,135 |
2021/03 | 5,205,537 | 847,699 | 491,287 |
2022/03 | 5,690,606 | 880,363 | 517,517 |
※単位:百万円
ソフトバンクのキャッシュフロー推移
2020.3期~2022.3期の各キャッシュフロー(CF)は次の通りです。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2020/03 | 1,249,535 | -900,145 | -143,613 | 1,143,808 | 349,390 |
2021/03 | 1,338,949 | -511,295 | -388,462 | 1,584,892 | 827,654 |
2022/03 | 1,215,918 | -957,693 | -305,072 | 1,546,792 | 258,225 |
※単位:百万円
営業CF、現金・現金等価物、フリーCFは、すべて安定的にプラスで推移しています。
ソフトバンクの配当分析
私が分析しているのは、基本的に次の3点です。
- 配当方針
- 配当実績と配当成長率
- 配当性向(当期利益、フリーCFベース)
配当株投資の対象には、「配当利回り4.5%以上」を条件に銘柄スクリーニングしています。
ソフトバンクの場合、株価1,504円(2022.5.27終値)で、配当が予想通り年86円であったと仮定すると、配当利回りは5.72%です。
配当方針
配当方針は、「株主還元・配当 | 株式について」によると、親会社の所有者に帰属する純利益に対する総還元性向85%程度と、かなり株主還元に積極的です。
配当実績と配当成長率
配当に関する基本情報は次の通りです。
- 配当回数:年2回
- 配当権利確定日:9.30(中間配当)、3.31(期末配当)
2020.3期~2022.3期の配当実績、及び2023.3期の配当予想は、次の通りでした。
決算期 | 合計 | 配当成長率 |
2020/03 | 85 | --- |
2021/03 | 86 | 1% |
2022/03 | 86 | 0% |
2023/03(予想) | 86 | 0% |
過去3年間は、無配当はありませんでしたが、大きな増配もありませんでした。
2023.3期は、前年と同じ86円が予想されています。
配当性向(当期利益・フリーCFベース)
配当性向は、当期利益ベースとフリーCFベースの2通りで算出しています。
米国株投資ではフリーCFベースで分析されます。私はこれを日本株にも応用しています。
フリーCFとは、営業CF+投資CFで算出される数値で、簡単に言えば、企業が自由に使える現金です。
フリーCFは、新たな設備投資、借入金の返済、内部留保、そして配当に使われます。そのため、配当株投資では重要な分析対象となりえます。
フリーCFが潤沢にあれば、配当の増額にも期待できます。一方、フリーCFが少ないのに配当を維持していたら、「そろそろ減配が近づいているかもしれない」と事前にリスクを察知できます。
詳しくは、書籍『「年100回配当」投資術ー日本人が知らない秘密の収入源』を読むと配当投資のレベルがグッと上がります。
2020.3期~2022.3期の配当性向を算出すると、次の通りでした。
発行済み株数は、4,787,145,170株(2022.5.27時点)で算出しています。算出した数値は、若干、公式サイトとが異なります。
決算期 | 当期利益ベース | フリーCFベース |
2020/03 | 86% | 116% |
2021/03 | 84% | 50% |
2022/03 | 80% | 159% |
2023/03(予想) | 78% | --- |
当期利益ベースでは、80%~86%と100%以下で安全圏内でした。
フリーCFベースでは、2021.3期に50%と100%以下で安全圏内でした。しかし、2022.3期は159%と100%を超えており、注意水準となっています。
2022.3期は、当期利益は前年と同程度なので、配当性向も同じくらいと予想されます。
現時点では、配当は継続されると予測しています。
まとめ
私が、ソフトバンクを配当株として「有り」と判断した理由は次の通りです。
売上高と当期利益は、安定的に右肩上がりです。
また、営業CF、フリーCFは、安定的にプラス推移が続いています。
配当方針は、「親会社の所有者に帰属する純利益に対する総還元性向85%程度」とかなり株主還元に積極的です。
配当実績は、過去3年間無配当はなく、継続性があります。
以上のことから、安定的に高配当が得られると考え、配当狙いポートフォリオに組み入れても問題ないと判断しています。
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