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【感想】セゾン投信「いま選ぶべきアクティブ投信 この8本!」を読んで

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎(Udemy認定講師

いま選ぶべきアクティブ投信 この8本

こんにちは。「投資信託を始めたけど、アクティブファンドも検討してみたい」、「でも、どういう基準でファンドを選んだらよいかわからない」と思っていませんか。

 

そんなあなたには、セゾン投信社長の中野さんが出版した「いま選ぶべきアクティブ投信この8本!」がおすすめです。

私も読んだので、あなたの参考になるポイントをまとめます。

 

 

アクティブファンドを理解しよう!

投資信託には、大きく分けて、インデックスファンドとアクティブファンドの2種類があります。

インデックスファンドは、市場指標をベンチマークとし、それに連動することを目標に運用されます。

市場指標とは、TOPIXやS&P500などです。

例えば、TOPIXのリターンが+3%だった場合、TOPIXインデックスファンドのリターンも+3%くらいです。逆に-3%だった場合、-3%くらいと連動します。

 

一方、アクティブファンドは、ベンチマークを超えることを目標に運用されます。

少し補足しておくと、アクティブファンドでは、このベンチマークを設けない場合もあります。

例えば、TOPIXのリターンが+3%だった場合、アクティブファンドのリターンは+4%や+5%と上回ることを目標とします。逆に-3%だった場合、-2%や-1%と損失を少なくすることを目標とします。

ベンチマークに負けるパターンもあります。TOPIXのリターンが+3%なのに、アクティブファンドのリターンは+1%。TOPIXのリターンが-3%なのに、アクティブファンドのリターンが-5%となることもあるので注意が必要です。

 

アクティブファンドは、インデックスファンドと比較して、ファンドマネージャーの力量に依存します。

だからこそ、アクティブファンドを選ぶ際には、インデックスファンドを選ぶよりも慎重になることが必要です。 

現在、投資信託は約6000本です。そのうち、アクティブファンドは約4000本です。ここから選ぶのは至難の技です。

本書は、「アクティブファンドに投資してみたいけど、どうやって選んだら良いのかわからない」という方に役に立ちます。

 

 

じっくり読むべきは、第4章と第5章


いま選ぶべきアクティブ投信この8本!

 

本書は5章からなっています。役に立つのが、第4章「優秀なアクティブファンドを選ぶためにはどうすればよいか」と、第5章「長期投資に適したアクティブファンドはコレだ!」です。

 

第4章では、定量データ(数値化されるデータ)はどの指標を見たらよいのか、だけでなく、定性評価(数値化されたないデータ)についても書かれています。

後者は、なかなか一般ユーザーが着眼していない点ですが、私自身も重視している点が書かれていました。

 

第5章では、約4000本のアクティブファンドから8本まで絞り込まれています。

本書では、一般NISAや積立NISA対象外のファンドも含まれています。

8本のファンドについて、一般的事項と中野さんの独自目線が解説されています。具体的な数字を挙げ、注意点も記載されている点が役に立ちます。

8本中、日本株のみのファンドが4本、日本株を含む全世界株式ファンドが4本です。全部書いてしまうとネタバレになので、1本だけ紹介します。

  • セゾン・資産形成の達人ファンド

 

当然、自社商品は入っていますね。なぜなら、本書に書かれている選定基準でファンドが設計されているためです。

 

その他の章は、初めてアクティブファンドに投資する方に役に立ちます。

第1章「それでもインデックスファンドを買いますか?」では、アクティブファンドへの投資の良さが書かれています。日本の年金運用についての見解が面白いです。

第2章「アクティブファンドの基礎知識」がまとめられています。

第3章「こういうのは、ダメ・アクティブファンド」です。かなり突っ込んで書かれています。同業の方には耳の痛い話かもしれません。しかし、私たちは投資信託を買う側ですので、こういう情報は非常に有用です。

「アクティブファンドにすでに投資している」という方は4章、5章だけをじっくり読み込めば良いでしょう。

 

 

一部、個人的見解も言ってみよう

私が言うのもおこがましいですが、本書について見解を書いてみます。

8本に選ばれているファンドの1つ、「その1(※ファンド名はネタバレなので伏せています)」は償還期限があるものです。

 

個人的に、償還期限があるファンドを購入するのは躊躇します。

償還期限とは、ファンドの解散日が決まっているということです。例えば、2000年から運用をスタートして、償還日が2020年12月31日のファンドであれば、その日に運用は終了し、あなたにすべて返金されます。

期限があるデメリットとして、急な不況に陥ったときに、マイナスでも返金されてしまう可能性があります。そのデメリットを回避するためにも毎月一定額積み立てる(ドル・コスト平均法)という方法があります。

しかし、償還日まで残り1年~3年だと、積み立てても戻らないのではないかと不安になります。

ファンド「その1」に関しては、償還日まで5年以上あるので問題ないとは思います。本書のタイトルにもあるように「いま選ぶべき」とあるので、今の時点では投資開始しても良いということでしょう。

これが、例えば償還日まで3年とかだったらオススメされてないかもしれません。

償還期限あるファンドを購入しようと思っている方は、「あと何年間運用されるのか?」は確認しておきましょう。

ちなみに、つみたてNISAでは20年間運用が前提なので、ファンド「その1」は対象になっていません。

 

「インデックスファンドこそ最良」は正しいの?[目次より引用]

「アクティブが良いのか?インデックスが良いのか?」は永遠のテーマですよね。

私は、中野さんと同じく、アクティブファンド寄りの思想を持っています。 

投資信託でリターンを得るということは、基準価額がずっと右肩上がりになるということです。だとすれば、究極的に言えば、「リターンを出し続けるアクティブファンドが最強!」だと思っています。

なぜなら、アクティブファンドは、ベンチマークがプラスの時にはさらにプラスになるように、マイナスときにはマイナスにならないように運用されるからです。しかし、これは理想論なので、結果はどうなるかわかりません。

インデックスファンドに投資するなら、右肩上がりになりそうな指標をベンチマークに設定しているファンドを選びましょう。

また、投資信託は一回買ったらもう終わりではなく、途中であなたの思想に合わせて変えても良いです、まずは始めるということが一番重要です。

 

 

まとめ

いま選ぶべきアクティブ投信この8本!」は、アクティブファンドの選定基準が明確に解説されているため、ファンド選びの参考書として役に立ちます。 

アクティブファンドを検討している方は、一読する価値があります。果たして、「ひ○○投信」や「コモ○○30」は入っているのかも、要注目ですよ。

 

 

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