ご存知のように、ON COMPASS(オンコンパス)は、マネックス・セゾン・バンガード投資顧問が提供する、ロボアドバイザーを活用した資産運用・管理サービスです。
オンコンパスを検討中なら、「どんな資産に、どんな比率で投資しているのか」、「実際に積立したら、どれくらいリターン(損益)が得られるのか」、事前に知っておきたいですよね。
そんなあなたのために、オンコンパスの運用レベル別の、資産配分比率、過去の基準価額の推移、実際に積立したリターンについて解説します。
オンコンパスを利用するか否かの参考にしていただければ、幸いです。
運用レベル別の資産配分比率
オンコンパスでは、想定リスクと想定リターンに応じて8つの運用レベルがあります。
レベル1~3は安全性重視、レベル4~6はバランス重視、レベル7・8は収益性重視です。
直近の運用レポートより、各運用レベルの資産配分比率をまとめました。[2020.4.30時点]
投資対象は、国内株式、国内債券、外国株式、外国債券、外国リート(不動産投資信託)、現金等です。
簡潔に言えば、「運用レベルが上がるごとに、株式の比率が高く、債券の比率が低い」と考えておきましょう。
国内株式と外国株式は、運用レベルが上がるにつれ比率が高くなります。国内株式は11%~25%、外国株式は5%~54%です。
国内債券は、運用レベルが上がるにつれ、73%~1%と比率が低くなります。
外国債券は、すべての運用レベルに含まれており、レベル5が33%と最も高くなっています。
外国リートは、運用レベル1には含まれておらず、運用レベル2~8にかけて1%~8%と比率が高くなっています。
現金等は、すべての運用レベルで2~3%含まれています。
過去の基準価額の推移
オンコンパスは、2016.6.10に運用がスタートしました。各運用レベルにおいて、基準価額推移は、次の通りでした。[2020.5.22時点]
想定リターン通りだとすれば、運用レベル1<2<3<4<5<6<7<8となるはずです。
しかしながら、実際は運用レベル2<1<3<4<5<6<7<8と、レベル1と2のみ逆転しています。
なぜそうなったかは、2016年の運用レポートが見れなかったため分析不能でした。
2020年2月下旬~3月下旬にかけて、コロナショックが起きました。その結果、株式市場が大幅に下落しました。
その時の基準価額の推移を抜粋すると、次の通りでした。
最も株式の比率が高い、運用レベル8では、基準価額が13137円(2.21)から9207円(3.24)と-3930円、割合にすると-29.91%も下落しました。
5.24時点、11047円まで回復しています。
その他の運用レベルでは、レベルが下がるほど債券の比率が下がるため、下落幅は小さいです。
いくらロボアドバイザーで設定された資産配分でも、市場全体が下落すると、その影響を避けることはできません。
この点は、他社のロボアドバイザーでも同じです。
実際に積立したリターンはどれくらいか?
一番気になるのが、「実際に積立したらリターンがどうなるか?」ですよね。
積立期間を2016.6~2020.4、積立金額を月1万円とし、積立したリターンを過去データを用いてシミュレートしました。
シミュレーションには、「投信総合検索ライブラリー」の積立シミュレーションを使用しました。
各運用レベルで、ファンド名が次のようについています。
- 1:MSV内外ETF資産配分ファンド(Aコース)
- 2:MSV内外ETF資産配分ファンド(Bコース)
- 3:MSV内外ETF資産配分ファンド(Cコース)
- 4:MSV内外ETF資産配分ファンド(Dコース)
- 5:MSV内外ETF資産配分ファンド(Eコース)
- 6:MSV内外ETF資産配分ファンド(Fコース)
- 7:MSV内外ETF資産配分ファンド(Gコース)
- 8:MSV内外ETF資産配分ファンド(Hコース)
投資元本47万円に対する、評価金額(積立・一括)、リターン(積立・一括)は次の通りです。[2020.4.30基点]
運用レベル | 評価金額(円) | リターン | ||
積立 | 一括 | 積立 | 一括 | |
1 | 470780 | 455943 | 0.17% | -2.99% |
2 | 463076 | 440866 | -1.47% | -6.20% |
3 | 466434 | 478676 | -0.76% | 1.85% |
4 | 469705 | 495599 | -0.06% | 5.45% |
5 | 471754 | 511923 | 0.37% | 8.92% |
6 | 469414 | 524828 | -0.12% | 11.67% |
7 | 465547 | 531797 | -0.95% | 13.15% |
8 | 461729 | 537538 | -1.76% | 14.37% |
積立したリターンは、-1.76%~+0.37%でした。
3月末のコロナショックの影響が大きかったため、4月末時点でも少しマイナスの運用レベルがありました。
最もマイナスリターンが大きかったのが、株式の比率が高い運用レベル8でした。最もプラスリターンが大きかったのが、バランス重視の運用レベル5でした。
設定日に一括した時のリターンは、-6.20%~+14.37%でした。
最もマイナスリターンが大きかったのが、運用レベル2でした。最もプラスリターンが大きかったのが、株式の比率が高い運用レベル8でした。
リターンはあくまでも一時点での結果なので、参考程度に見ておくと良いでしょう。
まとめ
オンコンパスでは、8つの運用レベルがあります。基本的には運用レベルが上がるにつれ、想定リスクと想定リターンが高くなります。
2020.5.22の基準価額は、運用レベル2<1<3<4<5<6<7<8の順に高かったです。運用レベル1と2が逆転している点には留意しておきましょう。
設定日から2020.4.30まで積立したリターンは、-1.76%~+0.37%でした。リターンは一時点での結果なので、定期的に確認してみましょう。
あなたが希望するリターンが、どの運用レベルか参考にしてみてください。