こんにちは。WACUL(ワカル)(銘柄コード:4173)が、2021.2.19に東証マザーズに上場が決まりました。
WACULのIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2021.2.22]
WACULとはどんな会社?
デジタルマーケティングツール「AI アナリスト・シリーズ」の提供、「DX* コンサルティング」を行う企業です。
*:デジタルトランスフォーメーション
SEO等Webマーケティングに携わっているなら、WACULのわかりやすいブログを読んだことがある人も多いでしょう。ブログ内に度々「AI アナリスト」が登場しているかと思います。
AI アナリストは、顧客がGoogleアナリティクスから得られる自社Webサイトデータを活用し、データの見える化、類似サイトとの比較、カイゼンなどができます。
AI アナリストの登録サイト数は、右肩上がりで上昇しており、2020.8末時点、33474件に至っています。
また、コンテンツマーケティング支援サービス「AI アナリスト SEO」やWeb広告とWebサイトの一体運用代行「AI アナリスト AD」も提供されています。
DXコンサルティングでは、 事業の再構築、KPI設計、組織設計、オペレーション構築等を行っています。AI アナリストのビッグデータも活用し、勝ちパターンを見出し、効果的な施策を短時間で提供できます。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、2018.3期→2019.3期は対前年比+45.6%、2019.3期→2020.3期は対前年比で+31.0%と大幅に上昇しています。
当期利益は、現状ではマイナスです。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2018.2 | 254,703 | -215,360 | -216,117 |
2019.2 | 370,952 | -67,456 | -69,746 |
2020.2 | 485,984 | -141,715 | -142,004 |
※単位:千円
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CF、フリーCFは、マイナスで推移しています。
現金・現金等価物は、2019.2期→2020.2期はやや減少しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2018.2 | --- | --- | --- | --- | --- |
2019.2 | -72,066 | -10,984 | 498,930 | 447,563 | -83,050 |
2020.2 | -169,874 | -36,847 | 123,080 | 363,921 | -206,721 |
※単位:千円
WACULのIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2021.2.19
- IPO抽選申込期間:2021.2.2~2.8
- IPO抽選日:2021.2.9
- 購入申込期間:2021.2.10~2.16
WACULのIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
WACULのIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2021.1.18時点]
- 公募:100,000株[当選本数:1,000本]
- 売出し(引受人の買取引受):598,600株[5,986本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):104,700株[1,047本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計8033本とやや当たりにくそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | みずほ | 100,000 | 1,000 |
売出し(買取引受) | みずほ | 459,000 | 4,590 |
SMBC日興 | 38,000 | 380 | |
SBI | 38,000 | 380 | |
大和 | 18,300 | 183 | |
モルガン・スタンレー | 18,300 | 183 | |
楽天 | 13,000 | 130 | |
いちよし | 7,000 | 70 | |
マネックス | 7,000 | 70 | |
売出し(OA) | みずほ | 104,700 | 1,047 |
公募、売出し(買取引受)及び売出し(OA)6637本の当選がある、みずほ証券が狙い目かと思われます。
WACULの初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
WACULの直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2021.1.18時点]
決算期 | EPS | BPS |
2018.2 | -34.97 | 4.31 |
2019.2 | -11.01 | 62.73 |
2020.2 | -20.91 | 41.83 |
発行済み株式数が、2018.2期は2,060株、2019.2期は2,264株、2020.2期は226,400株となっています。
WACULの初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:900円(仮条件:900円~1050円)
- 想定発行価格におけるPER*:非算出
- 想定発行価格におけるPBR*:21.5倍
- 発行価格:1050円
- 初値:4645円
- 初値売却時リターン:+3595円(+342.4%)
*2020.2期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。
初値は+342.4%と大幅に上昇しました。
2021.2.22終値ベース(4495円)では、PER775.00倍、PBR107.46倍となっています。
IPOセカンダリー狙いの場合は、今後の動向に注目しておきましょう。
その他の銘柄については、「2021年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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