こんにちは。東和ハイシステム株式会社(銘柄コード:4172)が、2020.12.25にJASDAQに上場が決まりました。
東和ハイシステムのIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2020.12.27]
東和ハイシステムとはどんな会社?
東和ハイシステムは、「歯科電子カルテシステム」に特化した研究開発からシステムサポートまで自社で一貫して提供している企業です。
電子カルテ機能、レセプト機能、インフォームドコンセント機能等を一元的に管理できるシステムです。
これをタブレット端末(iPad)に連携しています。
歯科定期健診に行くのですが、ここ数年で歯のチェック時にiPadを使っているなと思っていたのですが、これからもしれないです。
国内におけるユーザー数は、2020年10月末時点、3135件です。ブロック別シェアは、四国ブロック(シェア36.9%)、中国ブロック(25.5%)、九州ブロック(14.7%)、関西ブロック(9.8%)、関東ブロック(0.4%)となっています。
今後の開拓市場として、関西と関東が挙げられていました。
過去5年間の買い替え更新比率も95.6%と高いです。
今後は、新規開発計画では、クラウド基盤を活用した商品サービスとして、クラウド型予約システム、オンライン診療システム、経営分析システム等が挙げられています。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、2018.9期から2019.9期は対前年比で-6.6%とやや減少しています。
それに伴い、経常利益と当期利益も、やや減少しています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2017.9 | 2,024,569 | 410,568 | 330,102 |
2018.9 | 2,041,405 | 454,896 | 303,311 |
2019.9 | 1,906,425 | 386,356 | 237,420 |
※単位:千円
公式ホームページ「2021 年9月期の業績予想について」では、2020.9期の実績と、2021.9期の業績予想が開示されています。
2020.9期の売上高は1910(百万円)、経常利益は398(百万円)、当期利益は245(百万円)と前年と比べ増加していました。
また、2021.9期の売上高は2147(百万円)、経常利益は416(百万円)、当期利益266(百万円)と大きく増加すると予想されています。
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CFはプラスを維持しています。フリーCFもプラスで推移しています。
現金・現金等価物は2019.9期では対前年比で+16.6%増加しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2017.9 | --- | --- | --- | --- | --- |
2018.9 | 290,400 | 233,784 | 83,601 | 1,174,617 | 524,184 |
2019.9 | 282,152 | 297,379 | -384,064 | 1,370,085 | 579,531 |
※単位:千円
東和ハイシステムのIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2020.12.25
- IPO抽選申込期間:2020.12.10~12.15
- IPO抽選日:2020.12.16
- 購入申込期間:2020.12.17~12.22
東和ハイシステムのIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
東和ハイシステムのIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2020.11.23時点]
- 公募:200,000株[当選本数:2,000本]
- 売出し(引受人の買取引受):200,000株[2,000本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):60,000株[600本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計4,600本と当たりにくそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | 野村 | 200,000 | 2,000 |
売出し(買取引受) | 野村 | 152,000 | 1,520 |
SBI | 20,000 | 200 | |
みずほ | 12,000 | 120 | |
SMBC日興 | 12,000 | 120 | |
楽天 | 4,000 | 40 | |
売出し(OA) | 野村 | 200,000 | 2,000 |
公募、売出し(買取引受)、及び売出し(OA)5520本の当選がある野村証券が狙い目かと思われます。
東和ハイシステムの初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
東和ハイシステムの直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2020.11.23時点]
決算期 | EPS | BPS |
2017.9 | 123.52 | 1001.76 |
2018.9 | 178.24 | 1141.06 |
2019.9 | 120.64 | 1240.93 |
発行済み株式数が、2017.9期は52,650株、2018.9期は82,000株、2019.9期は82,000株となっています。
東和ハイシステムの初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:2180円(2180円~2300円)
- 想定発行価格におけるPER*:18.07倍
- 想定発行価格におけるPBR*:1.75倍
- 発行価格:2300円
- 初値:5300円
- 初値売却時リターン:+3000円(+130.4%)
*2019.9期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。
初値は、+130.4%と大幅に上昇しました。
2020.12.25に、「東京証券取引所JASDAQへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」が開示されました。
IPOセカンダリー狙いの方は、十分に読んでおきましょう。
2021.9期の売上高は2147百万円と、対前年比で+12.4%が予想されています。当期利益は266百万円と、対前年比+8.7%が予想されています。
2020.12.25終値ベース(4300円)では、PER35.48倍、PBR3.2倍となっています。
その他の銘柄については、「2020年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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