こんにちは。株式会社 東京通信(銘柄コード:7359)が、2020.12.24に東証マザーズに上場が決まりました。
東京通信のIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2020.12.27]
東京通信とはどんな会社?
東京通信は、アプリ事業、広告代理事業を主とするITマーケティング会社です。
連結子会社7社と持分法適用会社1社で構成されています。
ビジネスモデルは、アプリ事業では広告枠の販売による広告料収入を得ています。広告代理事業では、ASP(アフィリエイトサービスプロバイダ)代理事業を展開していて、こちらも広告料収入を得ています。
2020年12月期(3Q)時点の売上高比率では、アプリ事業が82.3%、広告代理事業が16.9%となっています。
アプリ事業について、米国や中国等の海外展開に力を入れ始めています。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、年々増加傾向にあり、2019.12期では対前年比で+45.1%と大幅に増加しています。
当期利益は、2018.12期ではマイナスに転じるも、2019.12期は大幅なプラスに戻しています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2017.12 | 839,365 | 187,334 | 104,819 |
2018.12 | 934,102 | 34,761 | -8,111 |
2019.12 | 1,355,691 | 72,507 | 66,006 |
※単位:千円
※提出会社の単体決算
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CFは、2019.12期では対前年比で+864%と大きく増加しています。フリーCFも、大きく増加しています。
現金・現金等価物は、やや減少しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2017.12 | --- | --- | --- | --- | --- |
2018.12 | 19,247 | -340,916 | 372,031 | 582,510 | -321,669 |
2019.12 | 166,345 | -91,148 | 74,600 | 384,892 | 75,197 |
※単位:千円
※提出会社の連結決算
東京通信のIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2020.12.24
- IPO抽選申込期間:2020.12.8~12.14
- IPO抽選日:2020.12.15
- 購入申込期間:2020.12.16~12.21
東京通信のIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
東京通信のIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2020.11.23時点]
- 公募:610,000株[当選本数:6,100本]
- 売出し(引受人の買取引受):390,000株[3,900本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):150,000株[1,500本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計11500本とやや当たりやすそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | 野村 | 510,000 | 5,100 |
みずほ | 30,000 | 300 | |
岩井コスモ | 30,000 | 300 | |
いちよし | 15,000 | 150 | |
SBI | 10,000 | 100 | |
マネックス | 5,000 | 50 | |
楽天 | 5,000 | 50 | |
松井 | 5,000 | 50 | |
売出し(買取引受) | 野村 | 390,000 | 3,900 |
売出し(OA) | 野村 | 150,000 | 1,500 |
公募、売出し(買取引受)、売出し(OA)10,500本の当選がある、野村証券が狙い目かと思われます。
東京通信の初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
東京通信の直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2020.11.23時点]
決算期 | EPS | BPS |
2017.12 | 33236.96 | 62465.76 |
2018.12 | -1.89 | 55.70 |
2019.12 | 15.35 | 65.05 |
※提出会社単体決算のもの
発行済み株式数が、2017.12期は4,300株、2018.12期は860,000株、2019.12期は860,000株となっています。
東京通信の初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:1250円(仮条件:1200円~1250円)
- 想定発行価格におけるPER*:81.4倍
- 想定発行価格におけるPBR*:19.21倍
- 発行価格:1250円
- 初値:2484円
- 初値売却時リターン:+1234円(+98.7%)
*2019.12期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。
初値は、+98.7%と大幅に上昇しました。
2020.12.24に、「成長に関する資料」と「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」が開示されました。
IPOセカンダリー狙いの方は、十分に読んでおきましょう。
2020.12期の売上高は2103百万円と、対前年比で+28.2%が予想されています。当期利益は129百万円と、対前年比-10.6%が予想されています。
2020.12.25終値ベース(2015円)では、PER77.11倍、PBR16.95倍となっています。
その他の銘柄については、「2020年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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