こんにちは。株式会社オンデック(銘柄コード:7360)が、2020.12.29に東証マザーズに上場が決まりました。
オンデックのIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2020.12.31]
オンデックとはどんな会社?
オンデックは、中小企業のM&Aに特化した仲介やアドバイザリー業務を行う企業です。
深刻化している企業の後継者問題を解決する「事業継承型M&A」、創業者や出資者が株式を売却して投資を回収する「イグジット型M&A」、経営陣が会社の株式・事業を所有者から買い取る「MBO」のサービスを提供しています。
2020年8月時点、M&A成約累計件数は203件です。
今後は、譲渡案件のソーシング・マッチング力の強化を目的として、WEB上にプラットフォームを構築されていく予定です。
経済産業省「中小M&Aガイドライン」によると、国内のM&A件数は、2018年時点4773件でしたが、2029年頃には60,000件を目標に掲げられています。
日本は高齢化が進んでおり、後継者問題が大きな課題となっており、官民合わせてこの解決に取り組んでいます。
そういった点でも、オンデックが活躍する市場は整ってくると思われます。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、2018.11期は減少するも、2019.11期では対前年比で+89.5%と大幅に増加しています。
当期利益も、2018.11期から2019.11期にかけて増加しています。
2020.11期の3Q決算時点では、売上高は379,288(千円)、当期利益は-21,594(千円)となっています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2017.11 | 425,909 | 199,846 | 137,081 |
2018.11 | 341,700 | 33,874 | 22,526 |
2019.11 | 647,580 | 122,001 | 78,087 |
※単位:千円
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CFは、2018.11期ではマイナスであったものの、2019.11期では大幅にプラスになっています。フリーCFも、それに伴い大幅に増加しています。
現金・現金等価物は、2019.11期は対前年比で+53.8%と大幅に増加しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2017.11 | --- | --- | --- | --- | --- |
2018.11 | -68,725 | 62,768 | 98,852 | 380,972 | -5,957 |
2019.11 | 238,033 | -12,694 | -20,242 | 586,068 | 225,339 |
※単位:千円
オンデックのIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2020.12.29
- IPO抽選申込期間:2020.12.11~12.17
- IPO抽選日:2020.12.18
- 購入申込期間:2020.12.21~12.24
オンデックのIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
オンデックのIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2020.11.25時点]
- 公募:300,000株[当選本数:3,000本]
- 売出し(引受人の買取引受):250,000株[2,500本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):82,500株[825本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計6325本とやや当たりやすそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | 野村 | 217,500 | 2,175 |
大和 | 22,000 | 220 | |
みずほ | 22,000 | 220 | |
SBI | 5,500 | 55 | |
岡三 | 5,500 | 55 | |
東洋 | 5,500 | 55 | |
藍澤 | 5,500 | 55 | |
エース | 5,500 | 55 | |
楽天 | 5,500 | 55 | |
マネックス | 5,500 | 55 | |
売出し(買取引受) | 野村 | 300,000 | 3,000 |
売出し(OA) | 野村 | 85,000 | 850 |
公募、売出し(買取引受)及び売出し(OA)5525本の当選がある、野村証券が狙い目かと思われます。
オンデックの初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
オンデックの直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2020.11.25時点]
決算期 | EPS | BPS |
2017.11 | 171352.24 | 327152.58 |
2018.11 | 9.23 | 154.88 |
2019.11 | 31.47 | 186.35 |
発行済み株式数が、2017.11期は800株、2018.11期は827株、2019.11期は827株となっています。
オンデックの初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:1270円(1400円~1550円)
- 想定発行価格におけるPER*:40.35倍
- 想定発行価格におけるPBR*:6.81倍
- 発行価格:1550円
- 初値:4500円
- 初値売却時リターン:+2950円(+190.3%)
*2019.11期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。
初値は、+190.3%と大幅に上昇しました。
2020.12.29に、「成長に関する資料」と「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」が開示されました。
IPOセカンダリー狙いの方は、十分に読んでおきましょう。
2020.11期の売上高は794百万円と、対前年比で+22.7%が予想されています。当期利益は80百万円と、対前年比で+3.3%と予想されています。
2020.12.30終値ベース(5200円)では、PER180.74倍、PBR32.87倍となっています。
その他の銘柄については、「2020年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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