こんにちは。株式会社ココペリ(銘柄コード:4167)が、2020.12.18に東証マザーズに上場が決まりました。
ココペリのIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2020.12.23]
ココペリとはどんな会社?
ココペリは、中小企業の課題解決及び成長支援と、地方創生支援の実現を目指したITサービス企業です。
中小企業向けの経営支援プラットフォーム「Big Advance」を主に、企業のビックデータを活用したAIモジュール「FAI」、中小企業及び個人事業主向け経営支援サービス「ITサポートサービス」を提供しています。
Big Advanceは、圧倒的な中小企業の顧客網を有する金融機関と協業し、中小企業(取引先)に対し、ビジネスマッチング機能、社内チャットツール、ホームページ作成、主客支援、補助金・助成金取得支援等のサービスを提供しています。
収益は金融機関からのサービス導入時の初期費用と月額固定の保守費用、中小企業から受領する月額利用料に対するレベニューシェアで構成され、積み上げ型で収益を確保しています。
[出典:ココペリ目論見書より]
2020年9月時点、提携金融機関は42社、会員企業数は27914社と大きく伸ばしています。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、右肩上がりで上昇しており、2018.3期→2019.3期は+75.2%と大幅増加、2019.3期→2020.3期は+223%と物凄い成長率です。
当期利益も、現状ではマイナスです。
2021.3期2Q時点では、売上高は388,171(千円)まできており、当期利益40,027(千円)と黒字化しています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2018.3 | 105,731 | -63,684 | -63,975 |
2019.3 | 185,261 | -98,664 | -98,954 |
2020.3 | 413,671 | -21,462 | -21,753 |
※単位:千円
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CFは、2020.3期では前年より大幅に増加しているものの、マイナスです。フリーCFも、それに伴い増加しています。
現金・現金等価物は、2020.3期は大幅に増加しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2018.3 | --- | --- | --- | --- | --- |
2019.3 | -87,912 | -12,923 | 25,128 | 115,353 | -100,835 |
2020.3 | -12,059 | -15,817 | 162,254 | 249,730 | -27,876 |
※単位:千円
ココペリのIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2020.12.18
- IPO抽選申込期間:2020.12.3~12.9
- IPO抽選日:2020.12.10
- 購入申込期間:2020.12.11~12.16
ココペリのIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
ココペリのIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2020.11.29時点]
- 公募:276,000株[当選本数:2,760本]
- 売出し(引受人の買取引受):806,400株[8,064本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):162,300株[1,623本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計12,447本とやや当たりにくそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | 大和 | 276,000 | 2,760 |
売出し(買取引受) | 大和 | 687,500 | 6,875 |
SBI | 86,500 | 865 | |
丸三 | 10,800 | 108 | |
マネックス | 10,800 | 108 | |
松井 | 10,800 | 108 | |
売出し(OA) | 大和 | 162,300 | 1,623 |
公募、売出し(買取引受)及び売出し(OA)11,258本の当選がある、大和証券が狙い目かと思われます。
ココペリの初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
ココペリの直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2020.11.29時点]
決算期 | EPS | BPS |
2018.3 | -1045.24 | -1706.45 |
2019.3 | -22.91 | -47.29 |
2020.3 | -5.04 | -52.33 |
発行済み株式数が、2018.3期は86,500株、2019.3期は86,500株、2020.3期は92,010株となっています。
ココペリの初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:1300円(仮条件:1400円~1600円)
- 想定発行価格におけるPER*:算出せず
- 想定発行価格におけるPBR*:算出せず
- 発行価格:1600円
- 初値:3610円
- 初値売却時リターン:+2010円(+125.6%)
*2020.3期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。EPSとBPSがマイナスのため、算出せず。
初値は、+125.6%と大幅に上昇しました。
2020.12.21に、「成長に関する資料」と「東京証券取引所マザーズへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」が開示されました。
IPOセカンダリー狙いの方は、十分に読んでおきましょう。
2021.3期の売上高は888百万円と、対前年比で+114.8%が予想されています。当期利益は77百万円と、前年からプラ転しています。
2020.12.23終値ベース(4300円)では、PER404.52倍、PBR45.47倍となっています。
その他の銘柄については、「2020年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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