こんにちは。アピリッツ(銘柄コード:4174)が、2021.2.25に東証ジャスダックに上場が決まりました。
アピリッツのIPO抽選に申込したいという方のため、IPOの基本情報、狙い目証券会社、初値分析をまとめています。
更新履歴
- 初値分析を追記しました。[2021.2.27]
アピリッツとはどんな会社?
大きく分けて、Webソリューション事業とオンラインゲーム事業を行う会社です。
Webソリューション事業では、ECサイトやWebシステムの企画・開発、保守、Webマーケティング、セキュリティ対策まで、ワンストップソリューションを提供しています。
一気通貫でサービスを提供できるため、継続顧客(2021年1月度では78%が前年度からの継続)も多いようです。
オンラインゲーム事業では、自社ゲーム開発、パートナーゲーム開発、ゲーム開発企業に人材を派遣する人材派遣サービスを提供しています。
自社ゲームでは、アイテム課金により収益を上げています。
社内の事業支える人材には、積極的に若い世代(Z世代:1995年以降生まれ)の方も採用されています。
ノウハウ等が属人化しないように、SECIモデル*を応用し、効果的な教育がなされているようです。
*野中郁次郎 氏が提唱した、ナレッジ・マネジメントの理論。
目論見書によると、直近3年の業績推移は次の通りでした。
売上高は、2018.1期→2019.1期は対前年比+19.0%、2019.1期→2020.1期は対前年比で+23.3%と上昇しています。
当期利益も、プラスで推移しています。
決算期 | 売上高 | 経常利益 | 当期利益 |
2018.1 | 2,438,333 | 190,496 | 127,553 |
2019.1 | 2,902,354 | 114,732 | 58,361 |
2020.1 | 3,579,528 | 143,188 | 66,568 |
※単位:千円
また、キャッシュフロー(CF)は次の通りでした。
営業CFはプラスで推移していました。フリーCFは、2019.1期はマイナスでしたが、2020.1期には大幅なプラスに転じていました。
現金・現金等価物は、2019.1期→2020.1期は上昇しています。
フリーCFを見る理由に関心がある方は、「松井証券は、配当株投資の候補銘柄として有りか無しか?」の配当性向(当期利益・フリーCFベース)の項を参考ください。
決算期 | 営業CF | 投資CF | 財務CF | 現金・現金等価物 | フリーCF |
2018.1 | --- | --- | --- | --- | --- |
2019.1 | 75,383 | -105,983 | -124,612 | 903,803 | -30,600 |
2020.1 | 289,439 | -116,358 | -68,048 | 1,008,837 | 173,081 |
※単位:千円
アピリッツのIPOスケジュール
各スケジュールは、次の通りです。
- 上場日:2021.2.25
- IPO抽選申込期間:2021.2.5~2.12
- IPO抽選日:2021.2.15
- 購入申込期間:2021.2.16~2.19
アピリッツのIPO当選は、どこの証券会社が狙い目?
アピリッツのIPOでは、次の3通りの株式募集があります。[2021.1.21時点]
- 公募:190,000株[当選本数:1,900本]
- 売出し(引受人の買取引受):50,000株[500本]
- 売出し(オーバーアロットメント;OA):36,000株[360本]
公募は、上場時に新規に発行される株式です。
売出し(引受人の買取引受)は、既存株主から証券会社が株式を買い取り、投資家に売出される株式です。
売出し(OA)は、事前に予想していた需要を超えて投資家が申込した場合に、追加で売出される株式です。
当選本数は、合計2760本とかなり当たりにくそうです。
抽選申込可能な証券会社の内訳は、次の通りです。
種別 | 証券会社 | 割当株数 | 当選本数 |
公募 | みずほ | 163,600 | 1,636 |
SBI | 7,200 | 72 | |
極東 | 7,200 | 72 | |
大和 | 4,800 | 48 | |
いちよし | 2,400 | 24 | |
東洋 | 2,400 | 24 | |
エース | 2,400 | 24 | |
売出し(買取引受) | みずほ | 50,000 | 500 |
売出し(OA) | みずほ | 36,000 | 360 |
公募、売出し(買取引受)及び売出し(OA)2496本の当選がある、みずほ証券が狙い目かと思われます。
SBIネオトレード証券でも申込可能になりました。
アピリッツの初値分析
株価が割安か割高かに判断するために、PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)を用います。
PERは株価÷EPS(1株あたりの当期純利益)、PBRは株価÷BPS(1株あたりの純資産)で算出されます。
アピリッツの直近のEPSとBPSは次の通りでした。[2021.1.21時点]
決算期 | EPS | BPS |
2018.1 | 119.09 | 1198.15 |
2019.1 | 54.49 | 1252.64 |
2020.1 | 62.15 | 1314.79 |
※2020. 9.11の株式分割を考慮した数値です。
アピリッツの初値分析では、次のことを抑えておきましょう。
- 想定発行価格:1180円
- 想定発行価格におけるPER*:18.98倍
- 想定発行価格におけるPBR*:0.89倍
- 発行価格:1180円
- 初値:5600円
- 初値売却時リターン:+4420円(+376.4%)
*2020.1期のEPSとBPSを元に算出。IPO調達分を考慮しない。
初値は、+376.4%と大幅に上昇しました。
2021.2.26終値ベース(6600円)では、PER79.27倍、PBR5.57倍となっています。
2021.2.25に、「東京証券取引所JASDAQへの上場に伴う当社決算情報等のお知らせ」が開示されました。
2021.1期の売上高は3,827百万円と対前年比+6.9%、当期利益は105百万円と対前年比+58.9%が予想されています。
IPOセカンダリー狙いの場合は、今後の動向をよく見ておきましょう。
その他の銘柄については、「2021年IPO銘柄(新規公開株式)のスケジュール・上場日・初値リターン」で一覧をまとめています。
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