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イオン銀行でidecoを始めるべきか?デメリットと他社比較からアドバイス

執筆者:NISA SCHOOL 永松 龍一郎Udemy認定講師

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ご存知のように、ideco(イデコ:個人型確定拠出年金)は、自営業、会社員、公務員、主婦(主夫)の方が、節税しながら自分年金を作れる制度です。

「idecoをイオン銀行で始めてみようかな」、「でも、イオン銀行で良いのかな?」と思っていませんか。

そんなあなたのために、イオン銀行でidecoを始めるべきか、デメリットと他社比較を踏まえアドバイスします。

イオン銀行でidecoを始めるか否かの参考にしていただければ、幸いです。

 

ideco口座を選ぶポイントは、次の2つです。

  1. 運用管理手数料が無料か
  2. 投資したい商品があるか

イオン銀行idecoでかかる手数料は無料です。

idecoでは、会社によって投資信託の商品ラインナップが異なります。まず、イオン銀行idecoにあなたが投資したい商品があるかを確認しましょう。

 

 

イオン銀行idecoの商品ラインナップ

idecoでは、元本保証型「定期預金」と元本変動型「投資信託」があります。

イオン銀行idecoでは、ほぼすべての資産に投資できる商品がラインナップされています。

資産分類別の商品について、表にまとめました。全部で24本あります。

資産分類 ファンド名
バランス型 マイバランス30
マイバランス50
マイバランス70
たわらノーロード バランス
(8資産均等型)
イオン・バランス戦略
投資のソムリエ
(ターゲットイヤー2035)
投資のソムリエ
(ターゲットイヤー2045)
投資のソムリエ
(ターゲットイヤー2055)
国内債券 たわらノーロード 国内債券
国内株式 One DC 国内株式インデックス
ひふみ年金
フィデリティ・日本成長株
海外債券 たわらノーロード 先進国債券
たわらノーロード 先進国債券
(為替ヘッジ有)
三菱UFJ DC新興国債券インデックス
海外株式 たわらノーロード 先進国株式
DIAM新興国株式インデックス
ピクテ・グローバル・インカム株式
フィデリティ・米国優良株
フィデリティ・欧州株
国内リート たわらノーロード 国内リート
海外リート たわらノーロード 先進国リート
コモディティ iシェアーズ ゴールドインデックス
定期預金 イオン銀行iDeCo 定期預金 5年

※商品ラインナップの詳細は、「 イオン銀行iDeCoの商品ラインナップ | みずほ銀行 」でご確認ください。 

 

「たわらノーロードシリーズ」を含め、信託報酬の低いファンドに投資できます。

たわらノーロードで投資できる商品の信託報酬は、次の通り0.109%~0.297%です。[2020.4.12時点]

  • バランス(8資産均等型):0.154%
  • 先進国債券:0.187%
  • 先進国債券(為替ヘッジ有):0.222%
  • 先進国株式:0.109%
  • 国内リート:0.275%
  • 先進国リート:0.297%

 

また、イオン銀行でしか取扱がないファンドも多数あります。特徴的なファンドは次の4本です。

  1. ピクテ・グローバル・インカム株式:1.076%[信託報酬]
  2. フィデリティ・米国優良株:1.639%
  3. フィデリティ・欧州株:1.650%
  4. 投資のソムリエ(ターゲットイヤー):0.825%~0.913%

「ピクテ・グローバル・インカム株式」は、世界の高配当利回りの公益株に分散投資するアクティブファンドです。

公益株とは、電気・ガス・水道など生活に必須な公益サービスを提供する企業の株式に投資されます。景気の影響を受けにくいため、注目されつつあります。

「フィデリティ・米国優良株」は、個別企業分析により、国際的な優良企業や将来の優良企業に投資するアクティブファンドです。

「フィデリティ・欧州株」は、個別企業分析により、優良企業を選定し、利益成長性等と比較して妥当と思われる株価水準で投資するアクティブファンドです。

 

最も注目しておきたいのが、「投資のソムリエ」です。

このファンドは、安定資産(国内債券、為替ヘッジ先進国債券)、リスク性資産(国内株式、先進国株式、新興国株式、新興国債券、国内リート、先進国リート)に分散投資するバランス型アクティブファンドです。

このファンドにはターゲットイヤー(目標年)が2035年、2045年、2055年と設定されています。

ターゲットイヤーとは、その前後で運用方針が変わるファンドです。ターゲットイヤー前を資産形成期、後を資産安定期としています。

例えば、ターゲットイヤー2035年では、次のように運用方針が変わります。

  • ~2035年:基準価格の変動目標を年5.4%から、徐々に年2.0%(低リスク・低リターン)に下げていく
  • 2035年~2050年(解約年):目標の年2.0%を維持する

年齢に応じて、低リスク資産に配分を変えていく戦略が王道ですが、それを自身でやるのはなかなか難しいです。それを「投資のソムリエ」1本でまかなえます。

他社もターゲットイヤーのファンドはあります。

しかし、優良な運用会社・アセットマネジメントOneの「投資のソムリエ」を採用しているのが、イオン銀行idecoの一番の特徴でしょう。

 

 

イオン銀行idecoの他社と比較して弱いところ

ideco口座選びで大切なのが、あなたが投資したい商品があるかどうかです。商品の候補は最低3本あるかを考えておきましょう。

なぜなら、万が一あなたが投資している商品が取扱停止になったり、リターンが著しく低下して、「他の商品に変更したい」と思う場合があるからです。

その時に、最低3本あれば、スムーズに別の商品に切り替えられます。

 

「イオン銀行idecoが他社と比較してどうなんだろう」と思う方もいるでしょう。

ここでは、他社の代表例としてSBI証券(セレクトプラン)と、楽天証券との比較を紹介します。 

3社の資産分類別の取扱数について、表にまとめました。

I:インデックスファンド、A:アクティブファンド、を示します。

  イオン SBI 楽天
国内株式 I 1本 2本 2本
A 2本 4本 4本
全世界
株式
I --- 3本 1本
A --- 1本 2本
先進国
株式
I 1本 5本 2本
A 3本 3本 2本
新興国
株式
I 1本 1本 1本
A --- 1本 ---
国内債券 I 1本 1本 1本
A --- --- 1本
先進国
債券
I 2本 2本 2本
A --- 1本 1本
新興国
債券
I 1本 1本 1本
国内REIT I 1本 1本 1本
A --- --- 1本
先進国REIT I 1本 1本 1本
バランス I 4本 1本 1本
A 1本 3本 4本
コモディティ 1本 1本 1本
ターゲット
イヤー
3本 4本 3本
元本保証型 1本 1本 1本

 

イオン銀行のインデックスファンドは、SBI証券と比較して少しだけコストが高めです。SBI証券では、最低コストを目指す「eMAXIS Slimシリーズ」の取扱があります。

楽天証券では、イオン銀行と同じく「たわらノーロードシリーズ」の取扱です。

 

イオン銀行の商品ラインナップで弱い部分が「全世界株式ファンドがないこと」です。

全世界株式とは、1本のファンドで投資対象が日本、先進国、新興国と全世界を含むものです。イオン銀行では、この商品の取扱がありません。

SBI証券では、次の4本があります。

  • SBI・全世界株式
  • eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
  • EXE-iグローバル中小型株式
  • セゾン・資産形成の達人

楽天証券では、次の3本があります。

  • 楽天・全世界株式
  • セゾン・資産形成の達人
  • iTrust世界株式

「株式配分を100%で運用したい」という方にとっては、1本で全世界株式に投資できるため、メンテナンスの必要もなくオススメです。

イオン銀行で株式100%で全世界に投資したい場合は、あなたが複数のファンドの配分を決め、購入する必要があります。

この点がやや面倒でデメリットになりえます。

 

まとめ

イオン銀行でidecoを始めるかどうかは、あなたが投資したい商品が最低3本あるかを確認しましょう。 

もし、3本なければ、他社でidecoを始めるか検討しましょう。

SBI証券idecoは「 SBI証券idecoを始める前に知っておきたい特徴・手数料・口座開設方法 」、楽天証券は「 楽天証券idecoを始める前に知っておきたい特徴・手数料・口座開設方法 」でまとめていますので、参考にしてみてください。