こんにちは。ここ数年、安定的に右肩上がりの米国株式への投資が注目されています。
特に、S&P500に連動するインデックスファンドが人気です。
つみたてNISAでS&P500に投資できるファンドは、以下6本です。[2022.2.6時点]
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・バンガード・S&P500)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- iFree S&P500インデックス
- NZAM・ベータ S&P500
- つみたて米国株式(S&P500)
- Smart-i S&P500インデックス
「どのファンドを選んだら良いんだろう」と悩むことでしょう。
特に、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)はどちらにするか、ではないでしょうか。
そのようなあなたのために、SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)の比較を中心に選び方を解説します。
S&P500への投資の参考にしていただけたら幸いです。
更新履歴
- お得な証券会社をアップデートしました。[2022.6.18]
S&P500とは?
まず、S&P500について簡単に理解しましょう。
S&P500とは、主要上場市場が米国の取引所の米国企業で、流動性がある大型株から、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する500銘柄です。構成銘柄の時価総額を指数化しています。
類似した指標で、NYダウ平均(ダウ工業株30種)をよく聞きますよね。こちらは、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する米国経済を代表する30銘柄です。構成銘柄は平均株価を数値化しています。
どちらも大型株を中心としています。違いとしては、S&P500の方が投資対象が多いため、分散性が高いと言われています。
以下は、S&P500の推移を示したものです。[2022.2.6時点]
[出典:Google Finance]
リーマンショックの影響のあった2009年3月には756.55以降、ずっと右肩上がりです。コロナショックのあった2020年3月には急落するも、2021年には大きく上昇しました。
直近5年のリターンは、+94.32%でした。
一方、日本のTOPIXの推移はどうでしょうか。[2022.2.6時点]
[出典:Google Finance]
リーマンショックの影響のあった2009年3月には721.39、2010年~2013年まで株価が低迷し、政権交代による金融緩和で一気に株価が上昇しました。
コロナショックのあった2020年3月には急落するも、2021年には過去最高値を更新しました。
直近5年のリターンは、24.83%でした。
同一期間において、S&P500の上昇率は、日本の3.79倍です。この点から、TOPIXよりもS&P500に投資した方が得られるリターンが大きかったと言えます。
6本のファンドを、まずは2本に絞り込み!
S&P500に投資するなら、どのファンドが良いか見ていきましょう。
楽天証券、又はSBI証券で購入できるファンドのうち、つみたてNISA対象で、投資対象がS&P500、償還期限が無期限のファンドを抽出しました。[2022.2.6時点]
- SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・バンガード・S&P500)
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- iFree S&P500インデックス
- NZAM・ベータ S&P500
- つみたて米国株式(S&P500)
- Smart-i S&P500インデックス
すべてのファンドで、S&P500をベンチマークとし、ベンチマークの動きに連動する投資成果を目指して運用されます。
同一ベンチマークで、インデックスファンドを選ぶときの一番のポイントは、手数料(購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額)の低さです。
6本のファンドの手数料は、以下の通りです。
ファンド名 | 購入時手数料 | 信託報酬 | 信託財産留保額 |
SBI・V・S&P500 | 0円 | 0.0938% | なし |
eMAXIS Slim 米国株式 | 0円 | 0.0968% | なし |
iFree S&P500 | 0円 | 0.2475% | なし |
NZAM・ベータ S&P500 | 0円 | 0.2640% | なし |
つみたて米国株式(S&P500) | 0円 | 0.2200% | なし |
Smart-i S&P500 | 0円 | 0.2420% | なし |
すべてのファンドで購入時手数料は0円で、信託財産留保額はなしです。
信託報酬は、NZAM・ベータ S&P500<iFree S&P500<つみたて米国株式(S&P500)<eMAXIS Slim 米国株式<SBI・V・S&P500の順に安くなります。
手数料の圧倒的な低さから、SBI・V・S&P500、もしくはeMAXIS Slim 米国株式のどちらかを選ぶべきでしょう。
ちなみに、SBI・V・S&P500、もしくはeMAXIS Slim 米国株式の信託報酬の差は0.0968%-0.0938%=0.003%/年の差と小さいです。
例えば、累計100万円投資していたとしましょう。このとき、1年で100万円×0.003%=30円の差です。10年でも300円の差です。
そのため、手数料という観点では、どちらを選んでも良いでしょう。
SBI・V・S&P500とeMAXIS Slim米国株式のどちらを選ぶべきか?
両者を比較では、リターンとリスク、純資産総額に着目しましょう。
両者のリターンとリスク(標準偏差)は、以下の通りでした。[2022.1.31基点]
標準偏差は、リターンの変動幅で、投資信託ではリスク指標として使われています。
ファンド名 | リターン | 標準偏差 | ||
1年 | 3年(年率) | 1年 | 3年(年率) | |
SBI・V・S&P500 | 30.57% | No data | 13.75% | No data |
eMAXIS Slim 米国株式 | 30.76% | 22.22% | 13.79% | 17.42% |
直近1年のリターンは、eMAXIS Slim 米国株式が、SBI・V・S&P500よりも、0.19%高かったです。
直近1年のリスクは、SBI・V・S&P500が、eMAXIS Slim 米国株式よりも、0.04%低かったです。
ただし、両者の差は微々たるものです。
両者の純資産総額は、以下の通りでした。[2022.2.4時点]
- SBI・V・S&P500:4637.65億円
- eMAXIS Slim 米国株式:9698.19億円
いずれも問題ないレベルの純資産を保有しています。早々にはつぶれたりはしないはずです。
リターンとリスク、純資産総額から判断すると、SBI・V・S&P500でも、eMAXIS Slim 米国株式でもどちらを選んでも良いでしょう。
どこの証券会社で購入したいかによって、SBI・V・S&P500を選択できない場合があります。
SBI・V・S&P500は、以下の証券会社で購入できます。[2022.2.6時点]
- SBI証券
- SMBC日興証券
- マネックス証券
- あかつき証券
- auカブコム証券
- 佐賀銀行
- 岡三証券
そのため、楽天証券で購入したい場合は、eMAXIS Slim 米国株式一択になります。
SBI証券やマネックス証券で購入したい場合は、微々たるものですが手数料の低い、SBI・V・S&P500をおすすめします。
楽天証券か、SBI証券かをまだ決めていない方は、両者のポイント付与率を比較しましょう。
- 楽天証券:楽天カードで購入で、1%分の楽天ポイント付与
※2022年9月から、1%→0.2%に減額されます - SBI証券:1)三井住友カード(NL)で購入で、0.5%分のポイント付与(Tポイント又はpontaポイント)、2)投信マイレージサービス*で、保有金額に応じてのTポイント付与
- マネックス証券:マネックスカード購入で、1.1%のポイント付与(マネックスポイント)
*:SBI・V・S&P500(年0.022%)、eMAXIS Slim 米国株式(年0.034%)
マネックス証券で購入するのが最もポイント付与率が高くなります。
まとめ
S&P500インデックスファンドは、同一ベンチマークであれば、ほぼ同様のリターンが想定されるため、信託報酬が低いものを選ぶようにしましょう。
現時点では、SBI・V・S&P500インデックス・ファンド(SBI・バンガード・S&P500)、又はeMAXIS Slim米国株式(S&P500)のどちらかを、あなたの買い方の希望に合わせて選択しましょう。