こんにちは。つみたてNISAにS&P500をベンチマークとした新しいファンド「SBI・バンガード・S&P500インデックス」が追加されました。[2019.9.12時点]
S&P500を投資対象としたファンドは、以下3つになりました。
- eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)
- iFree S&P500 インデックス
- SBI・バンガード・S&P500インデックス
「どのファンドを選んだらよいんだ」と悩むことでしょう。そんなあなたのために、3つのファンドを徹底的に比較します。
- 更新履歴
- S&P500を簡単に理解しましょう!
- 3つのファンドを徹底比較!
- SBI・バンガード・S&P500はSBI証券でしか買えない!
- eMAXIS SlimからSBI・バンガード・S&P500に変更すべきか?
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更新履歴
・eMAXIS Slim S&P 500の信託報酬が2019.11.12以降、0.165%/年から0.0968%/年に引き下げられることを受け、再考しました。[2019.10.17]
S&P500を簡単に理解しましょう!
S&P500とは、主要上場市場が米国の取引所の米国企業で、流動性がある大型株から、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する500銘柄です。構成銘柄の時価総額を指数化しています。
類似した指標で、NYダウ平均(ダウ工業株30種)をよく聞きますよね。こちらは、S&P ダウ・ジョーンズ・インデックス社が選定する米国経済を代表する30銘柄です。構成銘柄は平均株価を数値化しています。
どちらも大型株を中心としています。違いとしては、S&P500の方が投資対象が多いため、分散性が高いと言われています。
以下は、S&P500の推移を過去10年分、示したものです。[2019.9.27時点]
ほぼずっと右肩上がりです。2010年と2019年を比較すると、おおよそ1000から3000と約3倍まで成長しています。
[出典:SBI証券]
一方、日本のTOPIXの推移はどうでしょうか。
2010年~2013年まで株価が低迷し、政権交代による金融緩和で一気に株価が上昇しました。しかし、2010年と2019年を比較すると、おおよそ800から1600と約2倍までの成長にとどまっています。
3つのファンドを徹底比較!
3つのファンドは、金融庁の分類においてインデックスファンドです。インデックスファンドとは、ベンチマークに連動するように運用されるファンドです。
同一ベンチマークで、インデックスファンドを選ぶときの一番のポイントは、手数料(購入時手数料、信託報酬、信託財産留保額)です。
3つのファンドの手数料は、以下の通りです。
ファンド名 | 購入時 手数料 |
信託報酬 | 信託財産 留保額 |
eMAXIS Slim | 0円 | 0.0968% | 0% |
iFree | 0円 | 0.2475% | 0% |
SBI・バンガード | 0円 | 0.0938% | 0% |
※信託報酬は、消費税10%で比較。eMAXIS Slimの信託報酬は、2019.11.12以降、0.165%から0.0968%に引き下げられます。
購入時手数料と信託財産留保額は0です。信託報酬は、iFree<eMAXIS Slim<SBI・バンガードの順に安くなります。ただし、eMAXIS SlimとSBI・バンガードの差は0.003%と小さいです。
ベンチマークについても、確認しておきましょう。
eMAXIS Slimは、S&P500指数(配当込み、円換算ベース)に連動する投資成果を目指して、S&P500インデックスマザーファンドを通じて投資されています。
iFreeもeMAXIS Slimと同じです。
SBI・バンガードは、S&P500指数(円換算ベース)に連動する投資成果をめざ
して、バンガード・S&P500 ETFを通じて投資されています。SBI・バンガードのコストが安い理由は、低コストリーダーであるバンガード社を通じて投資しているためです。
バンガードでのS&P500の管理費用は0.03%/年と超ローコストです。
これら3つのファンドは、ほぼ同様の値動きが予想されるため、投資するならSBI・バンガード・S&P500、もしくはeMAXIS Slim S&P 500が最適と言えます。
SBI・バンガード・S&P500はSBI証券でしか買えない!
3つのファンドの主要証券会社における購入可否は、以下の通りです。
ファンド名 | SBI証券 | 楽天証券 | マネックス証券 |
eMAXIS Slim | 〇 | 〇 | 〇 |
iFree | 〇 | 〇 | 〇 |
SBI・バンガード | 〇 | × | × |
残念ながら、SBI・バンガードは、SBI証券でしか購入できません。おそらく、このファンドは、他社との差別化のために設定されたため、SBI証券ユーザー優先なのではないかと思います。
この理由は、信託報酬の内訳にあります。以下は、このファンドの信託報酬の内訳です。
- 委託会社:0.022%
- 販売会社:0.022%
- 受託会社:0.014%
- バンガード:0.03%
ここで注目なのは、販売会社です。もし、このファンドをSBI証券で販売すれば、販売手数料による収益はSBI証券に入ります。一方、楽天証券やマネックス証券に販売してもらうと、SBI証券の収益は0.022%減ってしまう訳です。
ファンド規模が大きくなると、0.022%でも非常に大きな収益になります。そのため、今のところは、SBI証券限定販売なのかもしれません。
SBI・バンガード・S&P500に投資をお考えの方は、口座を開設しておきましょう。つみたてNISAだけでなく、通常口座でも購入可能ですよ。
また、SBIポイント(or Tポイント)が年0.02%貯まるのでお得です。
>>【 SBI証券で 口座開設 】
eMAXIS SlimからSBI・バンガード・S&P500に変更すべきか?
「eMAXIS Slim S&P500に積立しているけど、SBI・バンガード・S&P500に変更した方が良いのか」と思いますよね。
2019.11.12以降に、eMAXIS Slimの信託報酬が引き下げられます。[2019.10.17追記]
その結果を踏まえると、あえてeMAXIS SlimからSBI・バンガード・S&P500に変更する必要はありません。
両者の信託報酬は、0.0968%-0.0938%=0.003%/年の差と小さいです。例えば、累計100万円投資していたとしましょう。このとき、1年で100万円×0.003%=30円の差です。10年でも300円の差です。
楽天証券 のつみたてNISAでeMAXIS Slim S&P500に投資している人で、楽天カード
で決済している場合は、そのまま継続しましょう。
楽天カードでは、投資信託の購入代金の1%のポイントが貯まり還元されるからです。例えば、つみたてNISAの上限40万円を決裁すれば4000円です。
40万円投資時の信託報酬は、40万円×0.0968%=387円/年です。つまり、4000/年÷387円/年=10.33年で、1年投資すれば実質10.33年分の信託報酬が無料となります。
ぜひ、S&P500に投資しようと考えている人は、検討してみましょう!
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